Entertainment

若手女優が壮絶なDV被害を告白「眼球が破裂するところだった」

「私はDVのサバイバーです」女優のメリッサ・ブノワ(31)が、SNSで過去のDV被害について告白した。  日本でも放送されていた青春ドラマ『glee グリー』や、『スーパーガール』など人気シリーズを中心に活躍し、そのキュートな笑顔が「めちゃかわいい!」と評判のメリッサ。しかし、そんなはじけるような笑顔からは到底想像もできない、壮絶な体験が今回明かされた。
メリッサ・ブノワ

メリッサ・ブノワ

 インスタグラムTVに14分以上の動画を投稿したメリッサ。緊張した表情でこう語り始めた。 「普通はこんなことしないんだけど、みなさんとシェアしたいことを書きだしたの。大きな声で読むわね。けっこうナーバスになっているけど、許してね」 「私はDV、もしくはIPV(親しいパートナーによる暴力)のサバイバーです。自分がこんな告白をすることになるなんて、思ってもみなかった。しかも、それを放送するなんて……」  動画のなかで、加害者男性の氏名や素性は明かさなかったものの、当時の状況についてこう振り返る。 「彼は寛大で、とにかく魅力的な人だった。チャーミングで面白いと同時に、人を巧みに操る術に長けていて、ずる賢い。彼は年下だったけど明らかに大人びていた。」  当時、別の男性との関係が終わり、シングルになったばかりだったというメリッサ。加害者男性とは、友人として付き合い始めたが、のちにデートするようになると、まるで暴走列車のように収拾がつかない状態になったと語る。  まず携帯電話をチェックしたり、他の男性と話すとキレたり、生活上のさまざまなことをコントロールするようになった。また、共演者とラブシーンを撮影しただけでも激怒するように。そのため、オファーが来ても断るなどして、仕事もセーブするようになったという。これらについてメリッサは、精神的な虐待だったと振り返る。 「虐待だとは気が付いていなかった。当時は彼の反応を気にしていたし、それが自分にどんな影響を与えているかも考えなかった。いま思い返せば、暴力に至るはっきりとした兆候が、あちこちで現れていたことがわかる
 その後、虐待はエスカレートし、ついに身体的な暴力にまで及ぶように。 「押し倒されて何度も平手打ちを食らい、息が出来なくなるほどきつく殴られ、髪をつかまれて歩道を引きずられ、頭突きされ、肌から血がでるほどきつくつねられ、壁がへこむほど強く打ち付けられ、首を絞められた。部屋の鍵をしめて中にこもったこともあったけど、ドアが壊されることが分かったから、それも長くは続かなかった。次第に、家具のことも、自分自身のことも、どうでもよいと思い始めるようになった

「彼は変わるかも」と思ってたけど、別れを決意できたきっかけ

 動画のなかで、自分自身について「暴力的ではないけれど、壊れた家庭で生まれ育った」と明かしたメリッサ。それだけに、自分は人との関係を大切にしたいという想いが強く、相手をがっかりさせたくなかったと語る。そして「彼は変わるかもしれない。私が彼を助けられるかもしれない」と信じ込み、あげく自分も暴力的になってしまったと語る。  そんなメリッサが、ある出来事をきっかけに、別れを決心する。 「彼のiPhoneで顔を殴られた。(瞳孔の大きさを調節して網膜に入る光の量を調節する)虹彩が損傷し、眼球が破裂するところだった。肌が深く切れて鼻の骨が折れた。左顔半分と唇が腫れた。私の中で何かが壊れた」  このときに負った傷により、視力は二度と元通りにはならなくなったという。それでも、病院では暴力を振るわれたことは伝えなかったそうだが、ある友人が思い切ってDVについて尋ねてきてくれたことで、状況が変わる。 「別れるのは簡単ではなかった。たった一度で済むようなことではなく、一連のプロセスが必要だった。別れることや、長い間守ってきた誰かを傷つけることで生まれる複雑な罪悪感があった。でも幸運にも、周りの人に力づけられた。『あなたはこんなことを受けるべきではない』という明確な感覚を失わずにいられた」 「悪循環を断ち切ったこと。それは、私の人生の中で最も勇気と力を与えられた選択だった。そして、揺るぐことない強さを感じるようになった。私は残りの人生をかけて、この経験から回復していくつもりです」
 先ごろ、共演をきっかけに交際していた俳優クリス・ウッドと結婚し、新たな道を進み始めたメリッサ。しかし、インスタグラムでは「4人に1人の女性がパートナーによる暴力を受けています。私もその1人でした」と改めてコメントを寄せた。  そして、「とてもつらい真実を明かすのは決して簡単なことではありません」としたうえで、自分も他の被害者たちに勇気づけられ公表に至ったと記し、いまDV被害に遭っている人々に助けを求めるよう呼び掛けている。  国連が定める11月25日の「女性に対する暴力撤廃の国際デー」と時を同じくしてメリッサが明かしたDV被害。「逃げればいいじゃん?」だけでは済まされない、もっと根が深い問題であることを物語っている。 <文/BANG SHOWBIZ、女子SPA!編集部>
Cxense Recommend widget
あなたにおすすめ