こじれた関係は根本から見つけて整理し、解消していくことがスムーズな解決へのカギ。それではまず、感情のわだかまりを解消するためのステップを紹介します。
●ステップ1:自分の感情を明確に
まずは自分が、何に怒っているのか、何に悲しんでいるのか、何に不満を持っているのか、明確にしていきます。ちなみにワークは必ず、夫婦別々におこなってほしいとのことです。
●ステップ2:嫌なことを書き出す
感情がわかってきたら、嫌なことを全部紙に書き出します。価値観の違いに不満があるのか、コミュニケーション不足なのか、相手のふるまいや態度が気にいらないのか、とにかくイライラが募っているのか。思うことを全部書き出します。
またこのとき、相手への要望や、叶わない理由も書き出します。
●ステップ3:不満をジャンルごとに分類
ステップ2で問題をすべて書き出したら、それをジャンルごとに分類していきます。育児の問題に関することか、生活態度のことなのか。それとも家事のズレなのか。
ちなみにほとんどの女性は、ステップ3の分類までできると、自分の中の負の感情が整理でき、満足するといいます。
この方法の注意点は、とにかく
男女別々におこなうこと。内観が得意な方ならできそうですが、経験のない人には難しいかもしれません。専門家の手を借りるのも1つの方法です。
今回の解消方法を聞いて、正直私は「もっと早く知りたかったーーー!」と、取材中何度も叫びたくなりました。というのも、私自身が結婚していたときや、恋人と問題が起きたときも、とにかく話し合おうとグイグイ行くタイプだったからです(笑)。
ちなみに安東さんからは、「おおしまさんは松岡修造さんみたいなタイプの人です(ポジティブ自立型恋愛の人という意味)。何かあると相手が落ち込んでようがダンマリになろうが、『もっと来いよ!』と熱くなるタイプ。でもこれ、相手はどんどん内側にこもるだけなので逆効果」とのこと。
ガーン。私のコミュニケーションベタが理解できたところで、次回は感情の整理ができた後に行う「価値観の整理と共有」について、ご紹介していきます。
【取材協力】
Life Design Labo/安東秀海・安東美紀子
業界最大手のカウンセリング事務所にてカウンセラー&講師として活動後、2015年に独立。結婚生活に悩む夫婦のためのカウンセリング&コーチングを行う。機能不全を生んでいる夫婦間のコミュニケーションパターン、価値観の違い、感情的なもつれを特定し、関係性修復に導くアプローチを得意とする。東京渋谷のカウンセリングルームには危機に直面した多くの夫婦が訪れている。
<文・イラスト/おおしまりえ>
⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】おおしまりえ
コラムニスト・恋愛ジャーナリスト・キャリアコンサルタント。「働き方と愛し方を知る者は豊かな人生を送ることができる」をモットーに、女性の働き方と幸せな恋愛を主なテーマに発信を行う。2024年からオンラインの恋愛コーチングサービスも展開中。X:
@utena0518