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小池栄子、大泉洋に「一緒に映画を撮るより“番宣”が楽しみだった」

 大泉洋さんと小池栄子さんという、好感度抜群のおふたりが主演を務める『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~』が公開。太宰治の未完の遺作を、劇団「ナイロン100℃」主宰のケラリーノ・サンドロヴィッチさんが戯曲化した舞台を、『八日目の蝉』の成島出監督が映画化しました。
左・小池栄子さん 右・大泉洋さん

左・小池栄子さん 右・大泉洋さん

 舞台は戦後から復興へと向かう日本。優柔不断なくせに、なぜか女にはめっぽうモテる文芸誌編集長の田島(大泉)が、そろそろまっとうに生きようと、愛人たちと別れる決意をし、金にがめつく大食いの担ぎ屋のキヌ子(小池)の素顔が誰もが振り返る美女だと知って、お金をエサに、嘘(にせ)の妻を演じてもらうことに……。  息ぴったりに人情喜劇を演じきった大泉さんと小池さんを直撃。田島がキヌ子をモノにしようと襲い掛かるも、2階から投げ落とされる抱腹絶倒の大立ち回りシーンの撮影エピソードや、人気俳優、女優としての地位を確立後も、バラエティに出演し続けるおふたりの“面白いこと”への変わらぬ思いを聞くことができました。

田島は最高にチャーミング

――お互いが演じた田島、キヌ子はいかがでしたか? 大泉洋(以下、大泉)「キヌ子は普段は担ぎ屋で汚い恰好をしてるんだけど、それが分かりやすく絶世の美女になるでしょ。その魅力的な役を小池栄子さんにやらせたというのが、この作品の勝利ポイントだと思いますね」
『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~』より 担ぎ屋のキヌ子

『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~』より

小池栄子(以下、小池)「大泉さんの田島は最高にチャーミングでした。私は舞台版でもキヌ子を演じさせていただいたのですが、舞台版ではキヌ子が田島を振り回している構図だったと思うんですけど、映画は田島さんにキヌ子が狂わされている感じがしました。こういうパワーバランスだとは思っていなかったので、新鮮でした」 大泉「キヌ子は恋愛に対してすごくウブな感じとかがあるのが、可愛いよね。田島が『好きだ!』って抱き付きたくなる気持ちもわからなくない。きっとお願いすればなんとかなると思ってたんじゃないですか。それがまさか2階から投げられるとはねぇ」

本作最大の大立ち回りシーンは究極のラブシーン!?

――田島は自分が上位に立とうという目論見もあって、キヌ子をモノにしようとアパートに行くわけですが、そこで大立ち回りのアクションに発展します。観客としてはとても笑えるシーンでしたけど、現場は大変だったのでは?
『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~』より 箪笥を持ち上げるキヌ子

『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~』より

大泉「本当に大変でした。ちゃんとアクション部がいて殺陣がありましたからね。小池さんは箪笥(たんす)を担ぐとかもあって、結構ビビッてたよね」 小池「あれ、重かったですからね。成島監督に、『もうちょっとこう撮りたいから、こう持って』とか言われるんですけど、『無理だよ!』みたいな(笑)。あと最後に田島を投げようとするときに『うぉー』って叫ぶんですけど、もともとカラス声だったキヌ子の声を、叫んでいる間に『カラスから徐々に白鳥に変えて欲しい』と言われて。監督の中ではキヌ子が恋をして声変わりをしていくイメージだったみたいですが、さすがに苦労しました(笑)」 大泉「監督によると、あそこは究極のラブシーンらしいですから。私にも『ここはもう田島は勃起してるんだ!』とか言ってましたから」 小池「田島さんが腰振ってるシーンがあったの気づきました?」 ――はい(笑)。
『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~』より 浮気相手と田島とキヌ子

『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~』より

大泉「犬のように振れという指示でしたからね」 小池「私がキッチンにカラスミを取りに行ったときには、監督、『もっと尻を嘗(な)め回すように見て!』とか言ってましたよね(笑)」 大泉「もう変態ですよ。そこから尻にしがみついて、『カメラに向かって恍惚の表情を』とか言うんですよ。『本気ですか?』っていう。僕はね、田島はもっとカッコイイ役だと思ってたんですよ。女にモテてね。でも監督がシーンシーンで変態性を足してくるんですよ。『大丈夫、絶対可愛く見えるから』って」 小池「面白かったな~(笑)」
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結局、人を笑わせたい(大泉)
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