
連続ドラマでは『リバーサルオーケストラ』『王様に捧ぐ薬指』と、今年の1月クールと4月クールで連投、映画『春に散る』が公開になった売れっ子の坂東龍汰さん(『バカ塗りの娘』も続けて公開)。
本作では、横浜流星さん(佐藤浩市さんとW主演)の最初のライバルとなる東洋チャンピオンを演じています。
「相当なプレッシャーでした」と語る坂東さんにインタビュー。話を聞くうち、俳優としての心持ちが見えました。
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――今回、ボクシング指導・出演をされている松浦慎一郎さんとはドラマ『未来への10カウント』(2022)と続けてのご縁になりました。
坂東龍汰(以下、坂東)「ドラマのあとも個人的に関係が続いていたんです。ボクシング映画や試合を観に行ったり。後楽園ホールで、ある格闘技の試合を観たときに『いつかここで一緒にボクシングの映画が撮れたらいいね』という話もしていて。そのとき『最近、そういうボクシング映画の話はないんですか?』と聞いたときには『わかんないけど、あるかもね。一緒に出来たらいいよね』みたいに話してたんです」
――ドラマでは高校生でしたが、今回は東洋チャンピオン役です。そして対峙する流星さんはもともと極真空手の世界チャンピオン(13・14歳男子)、さらに今作を機にプロテストに合格して大きな話題になりました。
坂東「いやー、相当なプレッシャーでしたよ。(現役チャンピオン役の)窪田正孝さんと流星くんと一緒に練習もさせていただきましたが、おふたりは最初から相当仕上がっていて、めちゃくちゃかっこよかったので、焦る一方で。どうしたもんかなと思う中でやっていきました」

大きなトライが必要なこの職業が、自分には向いている
――俳優としてキャリアを積む中で、これまでにもスポーツものなどにチャレンジされてきました。俳優はスポーツもそれ以外のチャレンジも役作りに含まれてくる職業ですね。
坂東「そうですね。演技プラス何か特殊なものが必要とされる役のときは、毎回もちろん心配もありますけど、今こうした出会いがなければ始めていなかったことにトライできるというのは、すごくいい職業だなと感じます。フルートを吹いたり(『リバーサルオーケストラ』)、ボクシングも去年の1月に初めてグローブを持って(『未来への10カウント』)。ここ2年程、そうした作品が続いたというのもありますが、人間ってこんなに変われるんだなと」
――変化を実感しています?
坂東「ボクシングの動画は練習初日のものから残っていて、この間、振り返って見てみたら、最初のころの動画なんてめっちゃ弱いみたいでダッサーって感じなんです(苦笑)。でも『春に散る』を撮影する直前のスパークリング動画を見ると、やっぱりそう見えるから不思議で。松浦さんのおかげです。どう身体を使ったらプロっぽく見えるか、ノウハウを叩きこんでいただきました。毎回、こうやっていろんなことを勉強させてもらえるのは本当にいい経験になるなと感じています」