「食事中は私語禁止」厳しい実父に子どもを預けるのが不安。自分と同じ思いをさせたくないけれど…
親子関係心理学の専門家でコーチングやコンサルティングしている三凛さとし氏。著書『親子の法則人生の悩みが消える「親捨て」のススメ』では、人生の9割は「親との関係」で決まる、と人格形成においていかに親の影響力があるかを説いています。
恋愛、夫婦関係、仕事、お金…など、現代社会を生きる女性たちは様々な悩みを抱えています。その悩みの根幹には、親子関係や過去の自分が少なからず影響しているのでしょうか?
コーチングプログラムなどを通して、これまで何万人もの方の、人生好転の手助けをしてきたという三凛氏に、悩める女性のリアルなお悩みに答えてもらいました。
相談者:女性・45歳・会社員
「仕事が忙しい時期は、自分の両親が子どもを見てくれているのですが、父親の子どもに対する接し方が厳しく、気になっています。『オシャレより勉強』『食事中は私語をしない』など、古い価値観や教育方針で子どもと接するので、悪影響が出ないか心配です。自分も父親から厳しく育てられて嫌な思いをしたこともあり、自分の子どもには同じ思いをさせたくないと思ってしまうのです。
でも忙しい時は親を頼らざるを得ない状況で、心苦しいですが預けてしまっています。近くに住んでいて離れるのが難しい上に、両親は孫育てに積極的に関わりたいようで、無下(むげ)にもできず…。もちろん、面倒を見てくれることに感謝はしています。父親へ子どもに厳しく接しないようにしてもらうには、どうしたらよいでしょうか」
――親に子どもとの接し方を変えてもらうというのは、可能なのでしょうか?
三凛さとしさん(以下、三凛)「基本的には難しいかなと思います。もし相談者の方が直接親と向き合い『自分の教育方針とは違う』と話せるなら話し合った方がいいとは思いますが、おそらく生きてきた前提が違うので、親の価値観は今さら説得しても変わらない可能性が高いです」
――では、やはり親に子どもを預ける以上、状況を変えるのは難しい……?
三凛「そうですね。子どもを親と関わらせたくないのであれば、別のところに預けるという方法を選ばざるを得ないでしょう。
ただ、この話は、親と孫の関係性ではなく、相談者の方自身の親に対する思いに問題があると思われます。まずは、相談者の方が親との関係を改善することが先決かなと思います」
厳しい父親が苦手……自分にもしてきた古い教育方針で子どもにも接していて心配です。
問題は自分の中にある「親へのわだかまり」
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