Entertainment

人類を敵に回す“最強にムカつくセリフ”連発! SNSトレンド1位の話題ドラマで、32歳俳優の演技力が絶賛されるわけ

 10月7日から放送が開始された新ドラマ『じゃあ、あんたが作ってみろよ』(TBS系、火曜よる10時~)。谷口菜津子作の同名漫画が原作で、「女の幸せは、家で料理を作って愛する人の帰りを待つこと」という古い価値観を持つ海老原勝男(竹内涼真・32歳)の成長を描いたヒューマンドラマである。
『じゃあ、あんたが作ってみろよ』

画像:TBSテレビ『じゃあ、あんたが作ってみろよ』公式サイトより

 放送直後にX(旧Twitter)で「#じゃああんたが作ってみろよ」がトレンド1位になるなど、1話から早々に視聴者の心を掴んだ印象だ。中でも、竹内の演技に対して絶賛する声が多い。そこで本作における竹内の演技の魅力を語りたい。

最近のドラマによくある切り口と思いきや

 勝男は「顆粒だしは手抜き」「めんつゆで作った肉じゃがは邪道」など、料理に手間暇をかけることが正義だと思っている。さらには、会社の後輩・白崎ルイ(前原瑞樹)から「公園で一緒にどうです?」とランチに誘われた際には、「男2人でピクニックは気持ち悪いだろ」と笑って受け流すなど、若者でありながらもその価値観はかなり古い。
 そんな“化石男”が自分自身の価値観を改めていく内容ではあるが、こういった切り口の作品はここ最近珍しくない。にもかかわらず、それでもここまで共感と好感を集めている要因には、勝男を竹内涼真が演じていることが大きい。

「全体的におかずが茶色すぎるかな」の破壊力

 勝男の言動にはイラッとさせられる。序盤、元恋人の山岸鮎美(夏帆)の手料理を勝男が美味しそうに食べるシーンがあるが、「サバの味噌煮も臭みがないし、栄養のバランスもいいね」と褒める。  大絶賛ではあるが、続けて「でも、強いて言うなら、全体的におかずが茶色すぎるかな」「もうちょっと彩りを入れたほうがいい」と鮎美の“伸びしろ”を評価しているからこその優しいアドバイスまでしてくれる。1話早々に「じゃあ、あんたが作ってみろよ」と声を荒げたくなるような、タイトルを“回収”したくなる発言を繰り返す。  さらには、会社の同僚と居酒屋で飲んでいる時、南川あみな(杏花)が食べている料理に「絶対こっちのほうが美味いから」と言って勝手にレモンをかけていた。一昔前に問題視されていた「料理に勝手にレモンをかける」というギルティを令和7年に躊躇(ちゅうちょ)なく見せるなど、身勝手なムーブが目立つ。
次のページ 
イライラするのに目が離せない、脱帽の演技力
1
2
Cxense Recommend widget
あなたにおすすめ