菊川怜が“事務所先輩の92歳女優”の存在の大きさ語る「わたしのモチベーションになっている」
俳優の菊川怜さん(47歳)が、食を支える日本の第一次産業を応援する映画『種まく旅人~醪のささやき~』に主演。日本酒を愛する農水省の地域調査官・神崎理恵役を、15年ぶりの映画出演で熱演しています。
菊川さんは俳優・タレントとして活躍する一方で、3児の母親として子育てにも奮闘中です。50代を前に仕事への向き合い方も徐々に変わってきたという菊川さんに現在の胸中を聞きました。
――今回、15年ぶりの映画出演となりましたが、出演が決まったときの心境はいかがでしたか?
菊川怜(以下、菊川):15年ぶりということで本当に長くやっていなかったので、決まったときはうれしかったです。こんなに素晴らしい機会をいただけて「本当!?」と思って感激したことと、15年ぶりだったので「ちゃんとセリフを覚えられるかしら?」とプレッシャーもありました(笑)。
――本作は淡路島産の日本酒と、兵庫県を代表的な産地とする酒米・山田錦が題材となっていますが、日本の第一産業を応援する意味合いもあるそうですね。
菊川:わたしはこの作品の前に仕事で酒蔵に行く機会があり、漠然と酒蔵のイメージはあったのですが、初めて今回深く携わり、実感できることが多かったです。
上っ面でなんとなく知った気になるのではなく、当事者意識を持って自分も関わったかのように接すると、モノづくりの大変さを知り、いただくときの気持ちも変わってくると思いました。感謝の気持ちも出てくるし、受け継いで守ってほしいという願いも生まれてきました。
――演じられた農林水産省官僚の神崎理恵は、役人として日本酒産業の現状を業務として調査を開始しますが、日本酒オタクでもありました。菊川さんも日本酒がお好きだそうで、演じる上で役に立ちましたか?
菊川:そうですね。理恵ほどじゃないですけれど(笑)。子どもが一緒にいるときはお酒は一切飲まないから、最近は飲んでないですね。若い頃は毎日飲んでましたけど、あとは正直なところ弱くなってしまって、多く飲めなくなったということはあります(笑)。役柄については、理恵のように人の心を動かせることはなかなかできることではないと思うので、本当にすごいなと思いました。
――熱心に仕事に向き合う理恵や酒造の人たちをはじめ、観る人の共感を呼びそうな人たちがたくさん登場しますよね。
菊川:日本酒造りに関わるいろいろな登場人物がいますが、たとえば清水くるみさん演じる女性蔵人の夏美は、日本酒を作りたいという情熱や志を持っています。でも実際は困難にぶつかり、葛藤する姿が描かれ、同じような境遇の人は共感できるところが多いと思います。
あとは後継者問題もありますよね、新しいものを採り入れようとする息子(金子隼也)と、伝統を守りたいお父さん(升毅)の間にはタイムラグがあり、そのことによる葛藤もあるわけで普遍的なテーマだと思いました。
――後継者問題は、日本酒産業だけでなく、日本の第一次産業全体の課題でもありますよね。
菊川:おやっさん(たかお鷹)であればベテランで長くやってきて、すごい腕を持っているけれど、感覚が衰えてしまう。そこで人生の引き際の見極める美学、そして後継者をどう育てようようか、誰もが考える問題だと思うんです。仕事で老年期を迎えて、どうしようかと考えたときに、どう引退するかが大事であり、そこにも共感して観られると思います。けっこう盛りだくさんの映画なので、共感するところは少なくないかなと思います。
菊川さんは俳優・タレントとして活躍する一方で、3児の母親として子育てにも奮闘中です。50代を前に仕事への向き合い方も徐々に変わってきたという菊川さんに現在の胸中を聞きました。
15年ぶりの映画出演にプレッシャーも
自身も日本酒好きだが「子どもが一緒にいるときは一切飲まない」
――演じられた農林水産省官僚の神崎理恵は、役人として日本酒産業の現状を業務として調査を開始しますが、日本酒オタクでもありました。菊川さんも日本酒がお好きだそうで、演じる上で役に立ちましたか?
菊川:そうですね。理恵ほどじゃないですけれど(笑)。子どもが一緒にいるときはお酒は一切飲まないから、最近は飲んでないですね。若い頃は毎日飲んでましたけど、あとは正直なところ弱くなってしまって、多く飲めなくなったということはあります(笑)。役柄については、理恵のように人の心を動かせることはなかなかできることではないと思うので、本当にすごいなと思いました。
――熱心に仕事に向き合う理恵や酒造の人たちをはじめ、観る人の共感を呼びそうな人たちがたくさん登場しますよね。
菊川:日本酒造りに関わるいろいろな登場人物がいますが、たとえば清水くるみさん演じる女性蔵人の夏美は、日本酒を作りたいという情熱や志を持っています。でも実際は困難にぶつかり、葛藤する姿が描かれ、同じような境遇の人は共感できるところが多いと思います。
あとは後継者問題もありますよね、新しいものを採り入れようとする息子(金子隼也)と、伝統を守りたいお父さん(升毅)の間にはタイムラグがあり、そのことによる葛藤もあるわけで普遍的なテーマだと思いました。
――後継者問題は、日本酒産業だけでなく、日本の第一次産業全体の課題でもありますよね。
菊川:おやっさん(たかお鷹)であればベテランで長くやってきて、すごい腕を持っているけれど、感覚が衰えてしまう。そこで人生の引き際の見極める美学、そして後継者をどう育てようようか、誰もが考える問題だと思うんです。仕事で老年期を迎えて、どうしようかと考えたときに、どう引退するかが大事であり、そこにも共感して観られると思います。けっこう盛りだくさんの映画なので、共感するところは少なくないかなと思います。
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