85歳のチアリーダー!「何歳からでも人生は楽しくできるのよ」
今、シニアの人生訓をまとめた本が人気を集めています。とかく、このテの本は穏やかにつつましく生きることを説くものが多いのですが、このたび刊行された『85歳のチアリーダー』は少々、趣きが違います。
著者の滝野文恵さんは、日本最高齢のシニアチアダンスチーム「ジャパンポンポン」(平均年齢、なんと71歳!)のリーダー。本には「老人」「女性」「妻」「母」といった枠に縛られず、やりたいことをやって人生楽しみなさいというメッセージが綴られています。
お肉とコカ・コーラが大好きだという滝野さん。姿勢は美しく、肌はプルプルでお化粧のノリもよし。ミニスカートの衣装に身をまとい、華麗にステップを踏み、ターンを決める姿は、とても85歳と思えません。
元気と笑顔の秘訣を滝野さんに聞いてみました!
――「ジャパンポンポン」は滝野さんが63歳のときに結成したそうですね。まずは、その経緯から聞かせてください。
滝野:アメリカに平均年齢74歳のチアリーダーグループがあることを知って、すごく驚いてしまったんですね。シニアでもチアができるんだっていうこともなんだけど、むしろ、それに驚いている自分にびっくりしてしまって。
実は私、52歳のときに夫と子どもを残して家出をしまして(笑)、その翌年、アメリカの大学院に留学をしているんです。「いくつになっても、なんでもできる」、そう思ってやってきたつもりなのに、チアは若者のもので、年寄りがやるものじゃないって思い込んでいた自分に気づいたんです。
だったら、やってやろう! と、友だちを誘って「ジャパンポンポン」を作ったんです。
――すごい行動力です。
滝野:後先考えずなんですよ。思慮がないというか。本にも書きましたが、私の人生、「やってみたら、なんとかなった」っていうことばかりなんです(笑)。
――「こんなことしたら、どう思われるだろうか?」とか考えないんですか?
滝野:私たちの世代はとくに、“世間”の目を気にしがちですけど、今も変わらないんですね。
確かに、目立つこと、変わったことをすれば人はいろいろ言ってくるし、人と足並みを揃えて迎合しながら生きていたほうがラク。でも、それって人の評価ばかりを気にする「よく思われたい病」でもあるんですよね。
でもね、自分が思っているほど、人は他人のことなんて気にしてないんですよ。とやかく言うだけで(笑)。
――そうは言っても、アラサーも過ぎて、もう年だし、無茶もなかなかできません…。
滝野:それ! その「もう年だから」がよくない。たかだか30年40年生きたくらいで「年だから」って(笑)。
「年だから」だけじゃなくて、「仕事があるから」「時間がないから」「彼が嫌がるから」といったフレーズって、結局、言いわけなんじゃないかしら。一歩踏み出せない自分を正当化できる。私も昔はそうだったからわかります。
でも、誰もあなたのことは幸せにはしてくれないんです。自分を幸せにする、楽しくさせるのは自分なんですよ。
52歳で、夫と子どもを残して家出
誰もあなたを幸せにしてはくれない
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『85歳のチアリーダー』 生きがいなんてなくても、幸せに生きられる。 「良妻賢母」のわくにとらわれ苦しんだ時期を乗り越えて、 「人生は楽しくなかったらウソ」と割り切れるようになるまで。 心がスカッとして、人生が楽しくなる痛快な書!
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