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恋愛がわからない、性的なことが気持ち悪い…アセクシャル女性の告白

お付き合いを経験して「ふつう」になれなかった自分

 高校を卒業してから、わたしもふつうになろうと彼氏を作ります。「どうにか周りに溶けこみたい」と考えたときに出会ったのが彼でした。話もよく合い、一緒にいて違和感を抱かない相手だったので「もしかしてうまくいくかも」と期待したことを覚えています。  でも、恋人関係はたった1カ月で終わりを告げます。 夕焼け 手をつながれるのもハグもキスも性行為にも、好きという感情を通して、欲望をぶつけられているような思いしか感じられませんでした。決して彼は自己中心的な俺様タイプではありません。むしろ優しく人のいい男性です。それなのにもかかわらず、好きを返すことができませんでした。  最後まで好きという感情を理解できず、相手から好きを期待される感情の押し問答に疲れてしまい、自分はふつうになれないのだと気づきます。

アセクシャルでも変化の中で生きている

 お付き合いを経験して以降、恋愛感情を抱かないわたしにしっくりきた言葉が「アセクシャル」です。アセクシャルとは無性愛とも訳されますが、定義はあいまいでゆらぎがあります。ゆらぎがあるからこそ安心できました。あたりまえとされる異性への恋愛感情がないわたしの存在が否定されず、将来気持ちの変化があったとしてもそれもまた否定されないからです。  アセクシャルという名前をつけたことと、境目がゆらいでいることにより、不安定ではなく柔軟に変化できる安定を見つけられた気がします。  もしかしたらこの先、人を好きになるかもしれないし、ならないかもしれない。パートナーができるかもしれないし、できないかもしれない。  正直自分でさえよくわかりません。ただ恋愛としての好きを感じられなくても、人として好きになることはできます。ふつうの恋愛に縛られず、信頼としての「好き」を返しあえることがわたしにとっての恋愛観です。 <文/やむ>
やむ
ときめくコスメ探しとスキンケア研究に没頭する美容ライター。美肌の要はうるおいだと気づいてから、保湿にこだわるスキンケアを実践中。「こんな情報ほしかった」と思える美容トピックを発信します。コスメコンシェルジュ(化粧品検定1級)/化粧品成分上級スペシャリスト(化粧品成分検定1級)保有 Instagram:@yam_kimama
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