私のはじめての撮影は準備不足と緊張でひどい出来……だったのにも関わらず、なんと誌面に掲載してもらえたんです。有難いことです、本当に。
その写真が掲載されたのは、新人読モの登竜門とでもいうのでしょうか。毎号最後のほうにある「みんなの通勤ファッション」的なスナップページの一角。10人ほどが掲載されるのですが、やはり可愛い子・映える子は扱いが大きい!
え? 私? 10cm×5cmくらいの長方形サイズでひっそりと掲載されていましたよ。
「
これならきっと誰にも気付かれないだろう」と、発売当日の朝に雑誌を購入し、そっとページを閉じたのでした。その日は早番。チェックインカウンターに入っていると、あとから出勤してきた先輩から……。
「
ねぇ、高木ちゃん“◯◯(雑誌名)”に載ってない?」と、声をかけられます。
ギクッとしましたよ。発売当日にあの小さな写真、それもメインページではないところに掲載されているのを見た人がこんなに身近にいるなんて。それだけ読まれている雑誌ということなのですが。
「
え、あ、偶然声をかけてもらって……」
しどろもどろ、目を泳がせながらなんともキレの悪い返答をする私。
さすがは女の園です。私がそれを認めると、一気に情報が拡散されていきます。恐れていた怖~い先輩にもね……。それから数日間は先輩どころか、同期、後輩とも目を合わせたくないなんとも後ろめたいような気分に。
悪いことをした罪悪感ではなく、私が読モをしてすみません(当時は就業規則に違反していませんでした)って。