「するとSが『まだこれから、どうなるか分からないから』としばらく使わないでおくって言うんですよ。さらに、コロナで遊びに行けなかった分のお金も貯金してあると聞いて、なんか思いっきり散財しようとしていた自分が恥ずかしくなってしまって」
ですが彼は「コロナが収束して、安心して出かけられるようになったらパーッと旅行に行こうね」と言ってくれたそう。
「それから、毎晩寝る前にSと『どこに旅行しようか?』とキャッキャッしながら温泉のサイトを見まくったり、Googleアースであちこち巡ったりするのが本当に楽しくて」
家具はまだ使える物ばかりで買い替える必要も無いので、亜子さんも来るべき日の旅行のために給付金を使おうと思いました。
「新しい家具より、Sと一緒に旅行する方が価値があるなと感じて。景色の良いホテルに何泊もして、美味しいものを食べて、あちこち観光しまくりたいです」
そして、その旅行が新婚旅行になるといいなと願う亜子さんなのでした。
<文&イラスト/鈴木詩子>
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漫画家。『アックス』や奥様向け実話漫画誌を中心に活動中。好きなプロレスラーは棚橋弘至。著書『女ヒエラルキー底辺少女』(青林工藝舎)が映画化。Twitter:
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