不倫カップルが自粛で会えないうちに「盛り上がりすぎる」危ない現実
夫が自分と子を避けるように。彼も妻に悩む日々

「彼に会いたい。もう毎日、頭の中がそれでいっぱい」
「出会う運命だったんだと思う」
会えないからこそ愛が濃密になっていく。お互いに出社日が増えていって、もうじき彼に会う日が決められそうだという。彼女の声が震えていた。
「彼に会っただけで私、卒倒しちゃいそうな気がするんです。なんとか時間をやりくりして朝から夕方まで一緒にいられるようにしようと話し合っています。
私たち、出会う運命だったんだと思う。この先、その運命に従って生きていくのがいちばんいいような気がするんです。彼はいざとなったらふたりだけでどこかへ逃げようと言うけど……」
恋愛感情の濃度が上がりすぎると、人はあらぬ方向へと走りがちである。
子どものことだけはきちんとしよう、しなくてはと彼女はつぶやくが、そうやって自分に言い聞かせておかないと走り出してしまう自分を無意識のうちにわかっているからなのではないだろうか。危険と隣り合わせの恋なのかもしれないと不安に思えてならなかった。
<文/亀山早苗>
⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】亀山早苗
フリーライター。著書に『くまモン力ー人を惹きつける愛と魅力の秘密』がある。男女関係、特に不倫について20年以上取材を続け、『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『人はなぜ不倫をするのか』『復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─』など著書多数。Twitter:@viofatalevio
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