空気を読みすぎて、不安な気持ちを相手に伝えられない
30代になり長年付き合った彼氏からフラれた美智子さんでしたが、婚活をするという発想もなく次も自然と出会えると思っていたそうです。しかし、出会いもなくあっという間に35歳に。「このままだと一生独身かもしれない」と結婚相談所で婚活をスタートしました。

当然のように同年代と出会えると思っていましたが、断られ続ける毎日。半年ほど活動して、ようやく1歳年下の男性から申し込みがあったそうです。特に嫌な点もなく、関係を続けていました。しかし、2回目のデートはお見合いから2か月以上経過してから、時間がかかりすぎです。
結婚相談所では「いやじゃなかったら会ってみて」とアドバイスをすることが多いです。お見合いから間が空き、彼の中で自分の優先順位は低いのかなと不安に思ったそうですが、自分をどう思っているか聞くに聞けず、その場の空気を読んで合わせていたら告白されたのです。
「結婚相談所だと、相談所にお願いすれば関係解消できるようになっていますよ。連絡先も削除するように伝えてくれるし、面と向かって話しにくいのならシステムを利用してお断りしてはどうでしょうか?」
「でも迷惑かけないでしょうかね。あ、こういう空気読みすぎるところがダメなんですよね」
「協調性が高くて長所でもありますけど、関係性をどうするかは自分で決めましょう。意志表示ができないと、仮に結婚してもつらくなりますよ」
「そうなんですよね。う~~~ん……」
そう言うと、美智子さんは黙ってしまいました。
「あの、もう一人、マッチングアプリで知り合った男性がいるんですけど、この人も断った方がいいですか?」
「ええ?! まだいたの?」
聞けば、趣味のゲームの話で盛り上がり、会っている5歳年下の男性がいるそうです。告白されるわけでもなく、会ってもゲームの話をして終わるだけ。それを何回か繰り返し、コロナ期間中もオンラインで話したりしていたそう。
「でも、趣味は合うけど、若いし結婚するつもりはなさそう。私が結婚相談所に入っていることも知っているのに『婚活しているんだね』って言われて。アプリで出会っているのに、相手は婚活目的じゃなかったみたいです。今もたまに誘われるんですけど、こういうのも辞めた方がいいんでしょうか」
結婚が先にない関係をずるずると続けていれば、そりゃ結婚はできません。美智子さんはその後、結婚相談所経由で真剣交際を解消しました。アプリで知り合った男性は決めかねているそうですが、誘いは断ったそうです。
新たな出会いが欲しければ、今の不毛な関係を解消しないと。美智子さんには嫌われる勇気を持ち人間関係と向き合うことを期待したいです。
※個人が特定されないよう一部脚色してあります。
<取材・文/菊乃>
菊乃
恋愛・婚活コンサルタント、コラムニスト。29歳まで手抜きと個性を取り違えていたダメ女。低レベルからの女磨き、婚活を綴ったブログが「分かりやすい」と人気になり独立。ご相談にくる方の約4割は一度も交際経験がない女性。著書「あなたの『そこ』がもったいない。」他4冊。Twitter:
@koakumamt