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「不倫のボーダーライン」はどこ?恋愛トラブルと法律のアレコレ

「不貞行為(性交渉)」があったら不倫

 本書によると、「離婚理由になる不倫は『不貞行為(性交渉)』があった場合」。つまり法律上では2だけになります。3は『不貞類似行為』、2・4は『不貞行為』にあたることはありませんが、妻が嫌だと感じるのであれば、『性格の不一致』で離婚に至ることもあるそうです。 「不貞行為(性交渉)」があったら不倫 結論として、「彼が既婚者と知って関係を持ったら不貞行為、すなわち不法行為になり、慰謝料を請求される可能性があります」。  好きになったら止められない、私のほうが先に彼と会っていれば、等々、こじれた恋愛は神様もお手上げかもしれません。が、もし不倫相手(彼)が「もうすぐ離婚する」「別居していて夫婦関係は破綻している」と吹聴し、それが本当だったら、「平和な結婚生活を送る権利」は既に存在しないので、不法行為にはならないそうです。  恋愛成就や良縁祈願なら神様は強い味方ですが、不倫がからむと神様よりも法が勝ってしまうみたいですよ。  いつ何時、自分の身に降りかかるかわからない不運。私は悪くないのに、と抵抗してみても、ひとりの力ではどうにもならないことも。本書の巻末には、どことなく敷居が高い弁護士への相談の仕方や、弁護士にかかる費用など、最初の一歩でつまづかないための知識も掲載。心の常備薬になりそうな、そんな1冊です。 ―小説家・森美樹のブックレビュー― <文/森美樹> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
森美樹
1970年生まれ。少女小説を7冊刊行したのち休筆。2013年、「朝凪」(改題「まばたきがスイッチ」)で第12回「R-18文学賞」読者賞受賞。同作を含む『主婦病』(新潮社)、『母親病』(新潮社)、『神様たち』(光文社)を上梓。Twitter:@morimikixxx
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