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朝ドラ『エール』再放送で見逃せない“泣いちゃう神回”ベスト3

神回 その3…第1話  2周目で観る初回は、快感があった

●6/29(月) 放送ずみ  7/4(土) BSプレミアム 9:45~
エール1話

(C)NHK

 いきなり原始人から始まった初回には、誰もが度肝を抜かれました。「大丈夫か、今回の朝ドラ?」と不安になった人も多かったはず。でも、コロナ禍の影響で撮影が中断となり、思いがけないタイミングで巡ってきた「2周目」初回は、最初に見た時と印象が大きく異なっていました。  初めて見たときは、場面がいろいろ転換し、「誰?」状態だった男性が、裕一の幼少時からの親友で、いったん道を外れていた裕一を音楽の道に引き戻してくれた鉄男(中村蒼)だったこと。  その男性が裕一の快挙を伝えるため、墓参りしていたのは、今改めて観ると、裕一にはじめてのエールを送ってくれた藤堂先生のお墓だったこと。  そんな先生は、オリンピックでの裕一の勇姿を見届けずに亡くなっていたこと。  裕一たちの母校である小学校の校歌を作曲したのは裕一でしたが、作詞したのは改めて見ると、鉄男だったこと。  さらに、鉄男が藤堂先生のお墓に供えたコップ酒が、鉄男の幼少時のあだ名「大将」だったこと。  裕一が生まれたときの父(唐沢寿明)のはしゃぎぶりが、後に自身が父になったときの裕一とそっくりだったこと……。  ここまで『エール』を見てきて、それぞれのキャラや背景、人間関係などがわかっているから改めて気づけたこと、点と点が鮮やかにつながるような「快感」がたくさんありました。これは、ある意味ケガの功名で、1周目のときの再放送を見ても感じることがなかった、今だからこその感慨です。  コロナ禍でもう一度振り返ることができる今、おそらく1周目には気づかなかった新たな発見がいろいろできるはず。2周目だからこそグッとくる「神回」に今後も期待が高まります。 <文/田幸和歌子>
田幸和歌子
ライター。特にドラマに詳しく、著書に『大切なことはみんな朝ドラが教えてくれた』『Hey!Say!JUMP 9つのトビラが開くとき』など。Twitter:@takowakatendon
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