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志高い獣医さんは“にゃんこにデレデレ”。サビ猫「らいむ」との出会いは突然

猫のお悩み相談室もスタート

 そして、LINEオープンチャット「ねこちゃんのお悩み相談室」を開設した経緯も、ユウさんならでは。近ごろはSNSの普及によってペットの悩み相談が気軽にできるようになり、獣医師に頼る前に「SNSに相談」というワンクッションが挟まれやすくなりました。しかし、それは緊急時の場合だと命取りになります。 「オープンチャットを作った一番の理由は、病院に連れて行くべきか否かの判断を下すためです。オンラインなので治療はできませんが、『夜間でも病院に連れて行くべきか?』『明日の朝まで待っていい?』の判断はできる。そうした判断は獣医師に頼ったほうが確実です」  オープンチャットでは、トーク履歴が残るという特徴も有効活用。 「僕が相談者さんのLINEにすぐ気づけなくても、チャットに参加している飼い主さんが過去の僕のアドバイスを引用し、迅速に対処法を提示することができます。最終的には、僕がアドバイスをしなくても緊急時の対応はLINEに気づいた誰かが反応してあげられるようになったらいいなと考えています」  飼い主さんの心にも寄り添おうとするユウさんの姿勢は、心強いもの。今年の1月には、愛猫の名前にちなんだ「mint」というペットグッズ専用SNSもリリース。 「現状では獣医療とまったく関係ないサービスなのですが、今後、獣医療に絡めた機能を追加して行く予定です」  具体的には、獣医師が選んだペットフードのみを取り扱うオンラインショップを作り、無料のビデオ通話で獣医師にペットフードについての相談ができる機能も追加しようと考えているのだとか。

「診てもらえて良かった」と言ってもらえる獣医に

レントゲン写真の棚で遊ぶ2匹

レントゲン写真の棚で遊ぶ2匹

 これほどまでに、斬新な活動をしている理由。そこには自分が楽しめることを貪欲に求める情熱が関係していました。 「そもそも獣医師になろうと思ったのも、好きなことを仕事にしたかったから。高校生の時、1日中やっても苦痛にならないことを考えたときに“猫と戯れること”が頭に浮かんだので獣医になりました。実際、獣医師になってみて、あのときの判断は間違ってなかったなと思っています」  大人になると人生の大半を仕事が占めるからこそ、ユウさんは苦痛を伴う人生にはしたくないと考え、好きなことを職にしようと考えたのです。 「僕が今、もっとも尊敬している院長先生は、飼い主さんの気持ちにとことん寄り添える獣医師。多くの人は学術的に優れた獣医師になることを目指しますが、僕はそこよりももっと大切な事があると思うようになりました。動物は、どんなに治療をしても最後には必ず死んでしまう。だから、『この獣医さんに最期まで診てもらえて良かった』と思っていただけるような人間力の優れた獣医師になっていきたい」
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血液検査を年1度してほしいわけ
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