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『私の家政夫ナギサさん』多部未華子の“嫌われない才能”で最終回を乗り切れるか?

『私の家政夫ナギサさん』(TBS系 火曜よる10時~)が回を追うごとに視聴率アップ。  大人気の要因は、大森南朋演じるナギサさんに癒されるということや、いやなことが全然ないストレスフリーな物語であるということなどいくつもあるが、多部未華子が主役を演じていることも重要ポイントである。
(画像:『私の家政夫ナギサさん』公式サイトより)

(画像:『私の家政夫ナギサさん』公式サイトより)

多部未華子がやると主人公離れが回避される

『ナギサさん』の主人公メイは細かく見るとじつは嫌われる要素を孕(はら)んでいるが、演じている多部未華子は嫌われない。  例えば、『ナギサさん』8話でメイは「やっぱ私仕事ができるな~」と自画自賛する場面がある。ともすれば、なに言っちゃってんの? と思われかねない。ところが多部未華子だとなぜかあまり気にならないのである。  さらに、メイのお隣さん・田所(瀬戸康史)がメイと同じくものすごく部屋を散らかしていることを知って、ナギサさんに助けを求める。ナギサさんはメイと契約しているのであって、田所の部屋の掃除は業務外。『ハケンの品格』の大前春子だったらきっぱり断る案件である。こんなときも、ともすれば、メイって図々しくない?と思われかねない。ところが、多部未華子だとやっぱりなぜかあまり気にならないのである。
 まだある。8話以前も、ナギサさんにプレゼントといって自分の食べたい料理のレシピ本を贈ったり、ナギサさんの働きのお礼にすき焼き用の肉を贈って、一緒に食べましょうと言われたら、焼き肉にして!とねだったり。雇用者だからとはいえ、メイはかなり自分本意なのである。  誰とは言わないが、これを違う俳優が演じていたら、主人公離れが起こる危険性もある描写。にもかかわらず、多部未華子はドラマ小姑のチェックをさらりと回避してしまう。なぜそれが可能かというと、まず、声の良さだろう。

ささやくような話し方にきまじめそうな表情で嫌われない

 演劇の世界では俳優の条件は「1.声 2.顔 3.姿」と言われている。多部未華子のあの澄んだ声と、ささやくような話し方が、わがままな言葉を耳にやさしいそよ風のようにしてしまう。ものは言いようとはよく言ったものだと多部未華子を見ていると思う。  さらに表情もいい。条件2「顔」もクリア。あざとい所作をしないし(あざとさは今流行っているけれど、それが苦手という人もいる)、笑顔をふりまくよりも、いつも生真面目(きまじめ)そうな顔をしている。さりとて、それが仏頂面になり過ぎない、そこが好ましい。  多部未華子のその嫌われない能力は、昔、彼女が主演した『デカワンコ』(2011年 日本テレビ)のころから発揮されていた。
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