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安倍総理の持病・潰瘍性大腸炎。患者が語る「ナイフで切られるような痛みと苦闘」

「何十年も付き合う病気なので、自分のペースで頑張っていきたい」

潰瘍性大腸炎の現役患者である西原さん(仮名・25歳) 暗い日々を送るなか、担当医師や同じ症状を持つ患者から話を聞き、少しずつ自分の病気と向き合えるようになった西原さん。現在社会人3年目を迎え、薬の服用や食事コントロールを続けながら金融マンとして日々業務に励んでいます。  主食となるのは、炭水化物とエレンタール®配合内用剤。後者は消化をほとんど必要としない成分から作られた吸収の良い栄養剤で、フルーツトマト・青リンゴ・ヨーグルトなど10種類のフレーバーが展開されています。置き換えダイエットドリンクのような感覚で、昼食や夕食に取り入れているのだそう。 「100%痛みをコントロールできるわけでないですが、エレンタールを飲むことで安心感は得られます。普通の人と同じ食事をとることはできませんが、痛みの出ない範囲で週3~4食は美味しい食事も楽しめています。何十年も付き合う病気なので、自分のペースで頑張っていきたいです」  年々増加の一途をたどる潰瘍性大腸炎患者。仕事や学業に励む若い世代に発症しやすいこともあり、身体的負担はもちろん精神的負担も大きい難病です。  また、自己免疫抑制剤を服用している患者の中には新型コロナウイルス感染や重症化を不安視する人も多いのだそう。  今回の安倍総理の辞意表明をきっかけに、同疾病はもちろんさまざまな病気と向き合い、闘う人々への理解の深まりが期待されます。 【参考】 『薬がみえるvol.3』(医療情報科学研究所) 『大腸がん・潰瘍性大腸炎・過敏性腸症候群(よくわかる最新医学)』(佐原力三郎他) 公益財団法人 難病医学研究財団 難病情報センター/潰瘍性大腸炎(指定難病97) <取材・文/山本杏奈>
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