Beauty

盛りすぎメイク、肌にとっては“四重苦”。ダメな理由を皮膚科医が教える

③こすらない~肌には優しく優しくふれる

肌「自分の肌とは、一生のおつき合い。宝物を扱うように、優しく優しくふれてください。皮膚の表面を守る角質細胞は、ちょっとした刺激やわずかな摩擦で壊れます。傷がつくと、本来は積み重ねたレンガのようにしっかりと肌を守っている角質に、すき間が生じます。すると、そこから肌の奥にためていた水分や皮脂が、どんどん蒸発してしまいます。  角質の乱れが慢性化すると、乾燥が激しくなって表皮が弱り、なかなか新しい細胞を生み出せなくなります。肌の新陳代謝(ターンオーバー)が衰えてしまうのです。  ターンオーバーが正常に行われなくなり、角質の代謝がうまくいかなくなると、『不全角化』といって、十分に成熟していない細胞が角化します。  こうしてできた角質は機能が充分でないため、保湿能力が低下します。積み重なると足のかかとやひじのように肌がごわごわしてくすみ、乾燥がなかなか治らない、小ジワが増えるといったトラブルにつながるのです」

一番こすらずに済むクレンジング剤は?

「私が話を聞いた女性皮膚科医の多くは、クレンジング時にオイルタイプを使用していました。『あらゆるクレンジング剤の中で一番洗浄力は高く皮膚への負担が大きいかもしれないが、ジェルやクリームよりもこすらずにすむので、肌への悪影響は少ない』と考えてセレクトしているようです。  洗い流す際は、温度にも注意を。30~36℃の、体温より低めを心がけてください」 <花房火月 取材・文/内埜さくら>
花房火月
(はなふさ・ひづき)はなふさ皮膚科理事長。2006年東京大学医学部医学科卒業後、がん研有明病院や東京大学医学部附属病院などでの研修を経て、東京大学医学部附属病院皮膚科・皮膚光線レーザー科・助教。2011年、三鷹はなふさ皮膚科を開設の後、東京・埼玉で7院を開院。難治性の皮膚疾患をはじめ、薄毛、シミ・シワなどの美容皮膚科にも取り組む。著書に『やっぱり美人は、かかりつけの美容皮膚科を持っていた』など。
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