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「地球は平面だ」と信じる人たちの集会へ。謎の理論にクラクラ|辛酸なめ子

いまどきの男を知る会 ファイルNo.26 フラットアーサー男子】 ファイルNo.26 フラットアーサー男子 地球は球体ではなく、平面である、という「フラットアース」理論。教科書で習っただけで球体だと信じていましたが、アメリカやブラジルなどではフラットアース説を信じる人が増えているようです。そしてここ、日本にも少数精鋭のフラットアーサーたちが……。  先日ヒカルランドパークで開催された、フラットアースイベント「『地球は平らだ!』フラットアース(地球平面説)入門」を見学しました。全国各地から3人のフラットアーサーが集まる注目イベントです。  3人の講師は、中村浩三氏(「フラットアース街宣」で全国を回る)、マウリシオ氏(YouTube「一人ひとりがサイエンサー」主宰)、レックス・スミス氏(2017年からフラットアーサー。「フラットアースジャパン」の管理人)という、日本のフラットアーサーの代表的な面々。  司会の水野氏は滋賀県からこのイベントのために上京し、中村氏も青森から来られたそうで、まずフラットアーサーのフットワークの軽さを感じました。文字通りどこでもフラッと行けてしまうのでしょうか。球体ではなく平らだと思うことで長距離移動も気軽にできるのかもしれません。  会場の一番前には「フラットアース 地球は平らだ!」「球体は嘘でCG」「宇宙はない」「◯天動説 ×地動説」と端的にまとめたボードが置かれています。サイズが小さめで、フラットアーサーは意外と奥ゆかしい印象です。

肩身が狭い球体説支持者

身が狭い球体説支持者

写真はイメージです(以下同)

 まず最初に会場内の意識調査がありました。「フラットアースだと思う人」「よくわからない人」「球体だと思う人」それぞれあてはまる意見に、数十人の参加者が挙手することになりました。勝手ながら多くは冷やかしのお客さんかと思っていたら、まず「フラットアースだと思う人」に会場の半分が挙手。そのガチな空気に思わず「よくわからない人」で挙手してしまいましたが、たった1人「球体説」を支持していた男性はわりと冷たい視線を浴びていたような……。  フラットアースの洗礼を受けた後、1人ずつフラットアースの概念や理論について講義するのを拝聴。まずは今年の2月からフラットアーサーになったという中村氏。テンション高めにフラットアース説を解説してくださいます。

初っ端から飛び出す謎理論

 フラットアースを主張していると、義務教育からやり直せと言われることがあるそうですが、球体説を信じている人こそ証拠を出してほしい、と中村氏。球体説だと地球は自転・公転しているということになっていますが、そのことに対しても疑問を唱えます。 初っ端から飛び出す謎理論「地球の自転を感じますか? 地球は丸いとセットなのは自転。それを証拠で出さないとならない」  自転速度は赤道で1670km/h、札幌あたりでは1224km/h、マッハ1の速度になるそうで「札幌あたりはマッハを感じてないとおかしい」と、中村氏。さらに太陽の周りを回る公転速度は10万8000km/h(秒速約30km)で、太陽系は銀河系の中で86万4000km/hで公転。三半規管があるのに何も感じないのはおかしい、とのこと。たしかに想像以上の高速回転です。「慣性の法則」という言葉を習った気がしますが知識があやふやで、中村氏のトークの勢いに感化されそうです。

もはや面白くなってきた

 さらに「NASAは全てCG」「NASAはヘブライ語で『騙す、欺く』」というパワーワードが出てきました。「完全なるファイナルアンサーは全て嘘です!」と中村氏。球体説、平面説どちらが正しいというより、おもしろければそれが正義だという気になってきます。他にも、アポロは月に行ってない説、チャレンジャー号も爆発していなくて乗組員のうち6人は生きている説、「Earth=地球」は誤訳で実は「大地」という意味、球体なら遠くの建物は沈んで見えるはずなのにそうなっていない説、などがテンポよく展開されていきました。
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NASAから妨害電波が?!
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