夫や義母からは謝罪や反省の言葉すらなかったそう。それどころか当時、息子さんを保育園に預けて仕事に復帰したばかりの優美さんに「お前の給料もあるし、今度から母さんに毎月仕送りできるな」と発言。これを聞いて、彼と夫婦としてこれ以上やっていくのは無理だと悟ります。
離婚を決意してからは、夫が独身時代の貯金を引き出したことをはじめ、家事や育児にほとんど協力しなかったこと、自分に対するモラハラ的な言動などの証拠をそろえたうえで弁護士に相談。
夫は外面を非常に気にする人物だったこともあり、なかなか離婚に同意してくれなかったそうですが、調停や裁判も辞さない強固な姿勢を見せたことでシブシブながら最終的には応じてくれたそうです。
「慰謝料は難しそうなので請求しませんでしたが、財産分与と使い込んだ貯金の返済はきっちり求めました。
お義母さんからは支払いのためにブランド物を処分することになったらしく、後から電話で恨みつらみを言われましたが、そもそも私のお金だと知って使っていたので夫のいわば共犯。文句を言われる筋合いはないので、『自業自得じゃないですか。人のお金を黙って使ったくせにどういう神経してるんですか!』と言い返してガチャ切りしてやりました(笑)」

前夫の件がトラウマで再婚になかなか踏み出せなかった
ただし、一括で用意できないと泣きつかれて分割返済に応じたにもかかわらず、期日にお金が振り込まれないこともあり、完済してもらったのは離婚から1年半後。子供の養育費は今のところ毎月振り込まれていますが、そのうち滞(とどこお)りそうで心配だといいます。
「今は再婚したので最悪養育費がストップしても生活はできますし、そこまで深刻には考えていませんけどね。
今の旦那とは前の夫の件もあって、再婚になかなか踏み出せませんでしたが、おかげでお金に対する考え方もしっかり分かりましたし、時間をかけて逆によかったと思っています。下手したらトラウマになって再婚せずに一生独身だった可能性もあるわけですから」
夫婦にとってお金のことは避けては通れない問題です。結婚後に考え方のあまりの違いに気づいて後悔することにならないように気をつけたいものですね。
―わたしの恋とマネー体験談―
<文/トシタカマサ イラスト/zzz>
⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】トシタカマサ
一般男女のスカッと話やトンデモエピソードが大好物で、日夜収集に励んでいる。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。