――今回、ジモンさんは初監督ですが、とてもそうは見えません。
寺門「僕ね、映画マニアなんです! タランティーノ監督みたいに映画マニアで観てきてますから。今回の絵コンテも最初から全部頭にありましたからね」
土屋「ジモンさんは、本当にいい監督だと思います」
寺門「えー! なんで?」
『フード・ラック!食運』
土屋「映画の現場って緊張感がすごく大切で、優しい監督も素晴らしいと思うけど、優しさの中に、どこか『絶対いいものを撮る』という緊張感があると、こちらも勝手に察知してスイッチが入りやすくなるんです」
――ではジモンさんの現場には緊張感があるんですね。
NAOTO「あります」
ジモン「やりにくい追い込み感じゃないですよ。そういうのは大嫌いだから。やりやすい追い込み感って必要なんです。ダラっとしてしまうのが一番ダメ。でもそれはやってくれる役者さんだと思ったからね。演技を細かく現場で教える必要のある人はキャスティングしません。その時点で僕がイライラしちゃうから。『君、ここに来るまでに、もうちょっとやってくることがあったろ』って言いたくなる人には、もう来ないでくれってなります。だからそういう意味では厳しいのかもしれないね」
――本作でも感じましたが、日本語の「いただきます」というのは本当にステキな言葉だと思います。お三方が、好きな日本語があれば教えてください。
『フード・ラック!食運』
寺門「
僕ね、“お”をつけるのって、かっこいいと思うんです。“お”にぎりとか。日本って、モノに対して敬意を払うところがあるでしょ。それってステキだし。“お”をつける言葉っていいなと思いますね」
NAOTO「僕は、ありがとうございますの漢字がすごく日本的だなと思って。有難いって、有ることが難しいって書きますよね。それくらい感謝しているというか、謙虚さが出ているというか、日本の魂みたいなものが、そこにも詰められているのかなって。以前EXILEのATSUSHIさんがおっしゃっていて、すごく心に残ってます」
土屋「頑張るって、苦しい言葉にも思えますが、顔が晴れるで、“顔晴る”でもガンバレと読めるというのを、以前、共演した俳優さんから教えていただきました。『太鳳ちゃん、ガンバルのは苦しくなることじゃないんだよ。顔が晴れると書いてガンバルとも読めるからね』って。その言葉が私には残っています」