――若葉さんは、特に子どもの頃、私生活もカメラに映されることが多かったですが、一方で、現在、ミステリアスな印象を保たれています。

『AWAKE』より
若葉「
バラエティとか全部断ってるからですかね」
――はっきり断ってるんですね。
若葉「そもそも主戦場が違いますから。バラエティのフィールドに、僕みたいな面白いことも何もできないような役者が入り込んだところで、損しかないですよ。
悲しいかな、僕はホント凡人なので。
破天荒なわけでもないし、休みもゲームしてるだけ。だからわざわざ、そうしたところへ出て、『素はこんな感じなんだ』と出すことのメリットは感じないです。この仕事をしている以上、他者が自分のことを決めると思っているので、もし今ミステリアスと思ってくれている人がいるならラッキーです(笑)」
――2021年は連続テレビ小説『おちょやん』にも出演されます。
若葉「
僕、朝ドラって見たことがなかったんです」
――おお。
若葉「でも朝ドラの情報が解禁になったとき、ニュースがたくさん出たりして、周りの反響もすごくて。『朝ドラってこんなに影響力があるんだ』と受けてから知りました。僕としては朝ドラだからとか、そんな事じゃなくて、
素直に『おちょやん』という企画が面白いと思ったことと、主演の杉咲花さんのお芝居が個人的にすごく好きなので、お会いしてみたいなと思ったんです。で、『あ、じゃ、僕で良ければ』という感じでした」
――そうなんですね。朝ドラも楽しみにしていますが、最後に『AWAKE』公開に際して、読者へメッセージをお願いします。
若葉「人が挫折したり、人と人とが繋がっていくといった、普遍的なことが描かれている作品です。たまたま彼らにとって熱中できるものが将棋だった。だからルールが一切わからなくても楽しめます。将棋ものかといった色眼鏡なしに、観に行ってもらえたら。普遍的な青春映画ですよ」
(C) 2019『AWAKE』フィルムパートナーズ
<文・写真/望月ふみ>
望月ふみ
70年代生まれのライター。ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画系を軸にエンタメネタを執筆。現在はインタビューを中心に活動中。
@mochi_fumi