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話題のうつ病マンガにも…“自称・心理カウンセラー”だらけの危ない現状 

“信頼性が高い”4つの資格とは?

 いろんな心理療法や、民間の資格などがある中、“信頼性が高い”資格が以下の4つだそうです。 「臨床心理士と、国家資格の公認心理師・精神保健福祉士・社会福祉士。この4つの資格です。  臨床心理士は、国家資格ではなく『日本臨床心理士資格認定協会』が認定している民間資格なのですが、大学院を出ていないとが得られないので、取得するまでのハードルはすごく高いんです。  他の3つの国家資格も同様、大学専門コースを履修していないといけないとか、必修科目や専門のカリキュラムを受けてステップアップしていかないと受験できないので、それなりの時間とお金を使わないと受験資格を取得できません。もちろん、授業を教わるのも同等の資格を持った信頼できる講師陣からです。  また、臨床心理士や国家資格には専属の学会や団体があって、厳格な倫理綱領が定められているのも、信頼できますね」  臨床心理士になるには、大学の4年間+大学院で最低2年間専門課程を履修、臨床の訓練などを受け、修士論文を書き、臨床心理学などの学位(修士号)を受けて初めて「受験資格」が得られるそう。しかも合格率は60%程度…と気が遠くなるような道のりです。3日程度で取得できる民間協会の資格とは比べ物になりません…。
(画像:公益財団法人 日本臨床心理士資格認定協会サイトより)

(画像:公益財団法人 日本臨床心理士資格認定協会サイトより)

 また、公認心理師は2017年に施行された日本で初めての心理職の国家資格。まだ歴史は浅いですが、これまで国家資格がなかったことで、様々な民間資格が乱立してしまった背景もあり…ようやく国家資格化されたことで、安心して心の問題を専門家任せられるようになりました。

悪徳商法にハマってしまうことも

 しかし、カウンセラーは医師や看護師と違って「業務独占」の資格ではなく「名称独占」の資格で、極論をいうと誰でも名乗ることができます。医師や看護師、弁護士などの場合、無資格で業務を行うと処罰されますが、カウンセラーは誰が行っても違法ではありません(公認心理師でない人が公認心理師と名乗るのは違法)。 悪徳商法、詐欺師「精神疾患の方が、悪徳商法にハマっていくというパターンも現場では時々見受けられます。  なにかにすがりたいときに出てくる選択肢が、宗教だったり占い師だったり、カウンセリングだったり精神医療だったり…。そんな中で運が悪い人は、あくどい心理療法ビジネスにハマってしまう人もいます。  やっぱり、カウンセラーがどんな資格を持っているのか確認することは大事だと思います」
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コロナ禍では人とのつながりが希薄になりやすく…
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