今回選択的シングルマザーの方々をインタビューして感じたことは「とにかくタフだ!」という女性として、母としての強さでした。

※写真はイメージです。
でも、そのタフさが際立ってしまい、普通の女性では難しいようにも感じました。そこで、今後選択的シングルマザーを人生の選択肢の1つとして考えた場合、必要な条件について聞きました。
「選択的シングルマザーがタフだと感じるのは、選択と責任がセットだからだと思います。強そうで自分には無理と思う必要はありませんが、自分の気の向くままに子供を一人で生んで良いと言うことでは当然ありません。経済的な自立をしているor自立しようとしながら子育てをする覚悟、すなわち責任は必須です。選択的シングルマザーになるということは、責任を果たす覚悟とセットなのです。その強い意志や行動力に対して、タフな印象を持つのかもしれません」
「父親を探す」意識がある人は選択的シングルマザーを避けるべき
やまざきさんは、一人での出産を選んだとしても、将来的に父親を探すことを前提とした意識がある人が、選択的シングルマザーになることは避けるべきだと言います。
「選択的シングルマザーは『結婚を前提にしないで子を持つ』という選択です。それは個人的には、将来的に結婚をしなくても極論はひとり親として子を育てていくという選択だと思います。
シングルマザーの方の中には再婚を望む理由として『父親を探す』ことが強い方もいると思います。その考えを否定するつもりはありませんし、パートナーや結婚相手に巡り合う可能性はもちろんありますが、選択的シングルマザーになる以上は『いつかこの子には父親が必要』といった、父親になる人が現れることを前提にした将来設計は持たない方が、自立した親としてシンプルに生きていけるように思います」
今回選択的シングルマザーについて記事を書いていると、どうしても批判的な声を耳にする機会も多く、まだまだ理解が進んでいない実情を肌で感じることもあります。しかし当事者の方に聞くと、みなさん「周りの人たちが心配し、物理的に手を貸してくれることが多い」といいます。
核家族化が進んだ結果、家族としての新しいカタチの1つである選択的シングルマザー。それを身勝手で衝動的な選択と取るか、柔軟な選択の1つと取るか、みなさんはどう感じるでしょうか。
【お話を聞いた人】
株式会社アタラシイヒ代表取締役 やまざき ひとみ
サイバーエージェント入社後、「アメーバピグ」立ち上げプロデューサー、ママ事業部部長などに従事。その後、女性向け動画メディアC CHANNEL編集長などを経て、2016年独立。動画プロダクション事業や、働く女性向けのリカレント(学び直し)事業を手がける。自身も選択的シングルマザーで1児の母。
<取材・イラスト・文/おおしまりえ>
おおしまりえ
コラムニスト・恋愛ジャーナリスト・キャリアコンサルタント。「働き方と愛し方を知る者は豊かな人生を送ることができる」をモットーに、女性の働き方と幸せな恋愛を主なテーマに発信を行う。2024年からオンラインの恋愛コーチングサービスも展開中。X:
@utena0518