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“絶対に忘れ物しないトイレ”がインパクト抜群。開発秘話を聞いてみた

7か月で54件あった忘れ物が、設置後の7か月はゼロに!

――実際に、この忘れ物防止トレイの効果はあったのでしょうか。 高師「9か所の休憩施設にこのトレイを設置したのですが、設置前の7か月で54件ほどあったトイレ内の忘れ物が、設置後の7か月はゼロ件となりました」 ――ゼロですか! それは抜群の効果ですね。 ゼロ 高師「おかげさまで、お客さまからも『これなら絶対に忘れ物をしなくなるから助かる』といった好意的な声をいただいております」 ――すごい施策ですが、ボツになった他のアイデアなどはあったのでしょうか高師「考案した当初から、内カギを荷物置き場にするという現在のアイデア一本ですすめていました。確実に忘れ物を防ぐためにはこの案がベストだと考えています。考案から一年半でトイレへの設置が完了しました」 ――かなり短期間で実施されていたんですね。実施時に工夫をされたところはありますか? 高師「当初、荷物を置くトレイを樹脂製のもので作ろうとしていたのですが、試作段階でより強度を高くする必要があることが判明し、アルミ製のもので製品化しました。1キログラムまでの荷物であれば置くことができる強度になっているので、手に持ったものをちょっと置くのに適した設備になっていると思います」

北海道以外でも使われているの?

ドライブ――この忘れ物防止トイレが設置されているのは、北海道だけなのでしょうか? 高師「北海道内では、2021年1月時点で、当支社(NEXCO東日本北海道支社)が管理する18か所の休憩施設のトイレで設置していますが、北海道外でもトレイの導入は広がっていると聞いています」 ――北海道で始まった取り組みが話題となって、続々と全国に広がっているんですね。 高師「トレイ以外にも、ポスターや音声ガイダンスで忘れ物に注意するよう呼びかけたりと、細かい取り組みも並行して続けています。お客さまには忘れ物に心を煩(わずら)わせることなく、高速道路ドライブをお楽しみいただければと考えています。
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忘れ物防止以外にも、快適な設備を開発中
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