Vol.19-2 「DV・モラハラ夫に仕立てられた」離婚で親権を奪われた男性の後悔
生き延びるために、必要なアイテム
それでも、「元妻を擁護はしたくない、できるだけフェアな立ち位置で分析したい」と、岩間さんは注意深い。
「僕の酒癖がそんなに嫌なら、子供なんて作ろうとする必要はなかったと思うんですよ。夫婦仲も最悪でしたし。子供ができる前から、僕は結衣にとって決して良い夫ではありませんでした。なのに、彼女は子供を求めた」
なぜ?
「この世界で生き延びるために、必要なアイテムだったから」
岩間さんは、あえてトゲトゲしさを際立たせるように言った。「アイテム」と。
普通の家庭を知らずに大人になった2人
稲田豊史
編集者/ライター。1974年生まれ。映画配給会社、出版社を経て2013年よりフリーランス。著書に『映画を早送りで観る人たち』(光文社新書)、『オトメゴコロスタディーズ』(サイゾー)『ぼくたちの離婚』(角川新書)、コミック『ぼくたちの離婚1~2』(漫画:雨群、集英社)(漫画:雨群、集英社)、『ドラがたり のび太系男子と藤子・F・不二雄の時代』(PLANETS)、『セーラームーン世代の社会論』(すばる舎リンケージ)がある。【WEB】inadatoyoshi.com 【Twitter】@Yutaka_Kasuga


