
当然ながら、車いすを使うのは障害者だけではありません。今年3月に、母親(80代)が脳出血で左半身不随となり、突然の車椅子生活になった真由美さん(仮名・50代)は、こう語ります。
「私がショックだったのは、ネット上とかで伊是名さんが袋叩きにされたことです。Twitter上でいろんなアンケートを取る『アンケート魔人』というアカウントが『伊是名さんを支持するか、しないか』をアンケートしたら、4万件を超える回答があって、『支持しません』が97.3%だったそうです。
Twitterアンケートだから偏りはあるとはいえ、あまりにも異常だと思いませんか?
自分の親が明日、車いす生活になるかもしれない。私たちだって、年とったらかなりの確率で車椅子になるんですよ。その時、“どこでも行ける”世の中のほうがいいじゃないですか。
伊是名さんのブログの書き方は反感買ったかもしれないけど、基本は、“誰でも自由に動ける社会に”と訴えてるわけで、あんたら他人事じゃないんだよ!と思います。
親の車椅子を押して外を歩いてると、みんな親切に手助けしてくれて、『すみません、ありがとうございます』の連発です。伊是名さんなんか、何千回も『すみません、ありがとう』を言ってきたはず。なのに、『感謝が足りない』なんて非難する人は、よく言えるよな…と」

車いす利用者の子どもを持つ美紀子さん(仮名・40代)伊是名さんの発言について、感謝しつつも世間の反応に不安も感じるそうです。
「私は子どもが車いすで呼吸器などの医療機器もあり立ち往生できないので、駅への電話は絶対にします。どうしても乗りたい電車があり、スケジュール通りに移動したいのなら、私は事前に問い合わせます。
一方JR側も車いすユーザを想定した対応を進めてくれたら良いなとは思うので、声を挙げてくれる方がいるのは有難いです。でも腑に落ちない点がいくつかあるなどして世の中の反感を買ってしまったのは残念です」