伊藤淳史、焼き物職人に。家族と仕事のバランスは「圧倒的に家族」
幼少期より活動し、1997年には『鉄塔武蔵野線』で映画初主演。その後もドラマ『電車男』『チーム・バチスタの栄光』、映画『海猿 ウミザル』『映画 ビリギャル』など、多くの作品で様々な人物を演じてきた伊藤淳史さん。
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最新主演作『未来へのかたち』では、砥部焼で有名な愛媛県砥部町を舞台に、焼き物の職人を演じています。本作でのお話を聞くと、長いキャリアを誇る伊藤さんの仕事への向き合い方や人柄が伝わってきました。
――職人は、事前準備のある難しい役だと思います。引き受ける際に躊躇はしませんでしたか?
伊藤淳史さん(以下、伊藤)「そもそも、今までもそうですし、これからもそうなんですけど、自分で役を選んでいる意識があまりないので。職人さんだから大変だろうなとは考えず、いただいた脚本を読ませていただいて、面白いからやりたいと思いました。焼き物が軸になっていますが、ベースに普遍的な家族の物語があって、大切なものがいっぱい詰まっていると思いました。この役を自分がやらせていただけるなんて、すごく嬉しかったです」
――長いキャリアを一線で活躍し続けていますが、自分で役を選んでいない? 選ぼうとしたことも?
伊藤「もちろん事務所と相談しながらですけど。もう15歳くらいのときからのお付き合いですし。今までの信頼関係があるので、渡された役に『これは、できない』という気持ちが起きる気がしないんですね」
――自分では選ばない役と出会える可能性もあるかもしれませんね。
伊藤「そうですね。以前、映画『海猿』に出演させていただきました。海上保安庁のスペシャリストの役だったんですけど、僕、全く泳げないんです。事務所の方は、僕が泳げないと知っていて持ってきたんです(笑)。焼き物の職人さんもそうですけど、特殊な役ですよね。でもやっぱりいい役だったのと、脚本を読ませていただいたら、僕も『やりたい』となった。いただく作品は、僕がやりたいと思うものが絶対に来るんです。そこは長い人間関係のなかで構築されているのかなと思います」