Lifestyle

54円のカレー、78円の食パン…スーパーのPB商品は100均よりおトク!

コンビニを中心に、高品質だけど安くはないPB商品も

 さて、ここから先は、こうしたPB商品の最近の傾向、注意してほしいこと、また、PB商品をもっと安く買う方法などをお話しします。  PB商品が本格的に日本のスーパーでも力を入れて売られるようになったのは1990年代です。当初は、良質のものをいつでも安く。そういう商品ばかりだったのですが、最近は少し事情が変わってきました。  まずは価格についての変化です。従来同様の良質低価格という商品も多数あるのですが、価格はそれほど安くないものも見受けられます。ですから、PB商品=安い、と決めつけるのは危険です。さらに、最上級品の高級路線、価格もそれなりにするPB商品も生まれました。
セブンプレミアム

セブン-イレブンのPB商品「セブンプレミアム」は価格より質で勝負。特に金のパッケージの「セブンプレミアムゴールド」は高級路線だ

 良質かもしれないけれど、価格はそれほど安くないものはどうして生まれたのでしょう。それは、主にコンビニにPB商品が置かれるようになったことが影響しています。  コンビニは、スーパーなどと違って一つの商品が5~6種類置かれることは少ないです。いろんなブランドの品があるわけでない。  メーカーにとっては、もしPB商品に選ばれれば、ライバル社の商品を押しのけ、常にコンビニの棚に置いてもらえる。さらに系列のスーパーでも扱ってもらえるようにもなる。  これは企業にとってみると大きな魅力です。  そして、コンビニの顧客はスーパーのバーゲン商品を求める顧客と違い、それほど価格にこだわらない。許容できる価格だったら買うのです。  だから、コンビニにほしいものがPB商品一択しか選択肢がなければそれを選びます。価格が特に安い必要はないのです。  また、コンビニ側にとって、価格がそれほど安くないPB商品なら、通常メーカーの商品よりも利益率が高い品となります。  こうして、コンビニの棚を独占できるメーカー側、高い利益を出しやすいコンビニ側。双方の思惑が合致して、価格のそれほど安くないPB商品が生まれたのです。  ただし、かつては、系列のスーパーとコンビニで置かれるPB商品の価格もほぼ同一のことが多かったのですが、最近は異なる場合も見られるようにもなってきました。  同じ系列のPB商品だとしても、スーパー、ミニスーパー、コンビニなどの形態やエリアによって異なる場合もあります。また、製造元も全国一律でなく、地方により別のメーカーが作っている場合もあります。そこも注意したいところです。

クレカ利用者向け「5%割引デー」に買おう

 激安生活の仕上げは、これらの商品を買う日にこだわってほしいということです。  特に日持ちのする食品、日用品については、ぜひ、各スーパーが特定日に設けている、自社のクレジットカード利用者向けの5%割引デーでにまとめ買いしてください。  ほとんどの場合でさらに5%安くなります。それでなくても安い商品をもうひと押し安くしてしまいましょう!  今回お話したように、PB商品だからなんでも安いという時代は終わりました。  しかし、生活に必要な商品を探っていくと、良質・低価格の王道のPB商品が今もしっかり根を下ろしています。  どうか、皆さん、上手に生活に取り入れてください。  生活費は、少し頭を使ってきちんと調べれば、確実に減らすことができるのです。 <文/佐藤治彦 撮影/女子SPA!編集部>
佐藤治彦
経済評論家、ジャーナリスト。1961年、東京都生まれ。慶應義塾大学商学部卒業、東京大学社会情報研究所教育部修了。JPモルガン、チェースマンハッタン銀行ではデリバティブを担当。その後、企業コンサルタント、放送作家などを経て現職。著書に『年収300万~700万円 普通の人がケチらず貯まるお金の話』、『年収300万~700万円 普通の人が老後まで安心して暮らすためのお金の話』、『しあわせとお金の距離について』『急に仕事を失っても、1年間は困らない貯蓄術』など多数 twitter:@SatoHaruhiko
1
2
3
Cxense Recommend widget
あなたにおすすめ