
婦人科で受けた検査結果。E2-血清が女性ホルモンであるエストロゲンを表す数値
体質の変化に悩まされて半年余り。婦人科を受診すると、やはり多くの体質変化は「プレ更年期」の症状である可能性が高いと言われました。
さらに、私の場合は
女性ホルモンであるエストロゲンの分泌量が非常に少ない(10.0(pg /ml)以下)ということがわかりました。また
FSH(卵胞刺激ホルモン)というホルモンが高いことがわかりました。
エストロゲンの数値が低いことを知らされ、思い当たる節がありました。それは、今まで一度も妊娠をしていなかったことです。35歳のときに一度結婚したのですが、子供ができないまま離婚。現在のパートナーと暮らして3年になりますが、特に避妊をしているわけではないのに一度も妊娠したことがありませんでした。
また、30代半ばを過ぎた辺りから明らかに生理時の経血の量が減っていました。今回、婦人科でそのことを話したら、今の私の女性ホルモンの分泌量では「早発卵巣不全」の疑いがあり、近いうちに閉経を迎える可能性があるということ、早く閉経した女性ほど骨粗しょう症、さらには高血圧や心疾患などになる確率が高まるとも言われました。
「プレ更年期」そして「エストロゲンの数値の減少」とはいったい何なのでしょうか。今回、女子SPA!を通して医療法人社団都筑会 つづきレディスクリニック院長・吉岡範人氏に話を聞いてみました。
――プレ更年期の定義はありますか?
更年期とは女性の加齢に伴う生殖可能期から非生殖期への移行期であり、閉経の前後5年の合計10年間の時期と考えられています。一般的に日本人の平均閉経が50歳ですから、45歳から55歳までの10年間をさします。この更年期の前の数年の時期をプレ更年期とよびます。プレ更年期にはホルモンの異常などの定義はなく、更年期の前の時期のことを指します。
――プレ更年期の症状を教えて下さい。
更年期症状としては頭痛、動悸、ほてり、めまい、発汗、不安、焦燥感、いらいらなどさまざまな症状があらわれますが、プレ更年期でも同様の症状が認められます。また月経不順や月経血の減少などが起こることがあります。
――プレ更年期に起こる症状の原因とは何ですか?
卵巣の中には数十万個の卵胞が存在するとされており、毎月数百個の卵胞が発育を開始しますが、その中から一つの卵胞が選択され排卵に至ります。その発育過程で卵胞から分泌されるのが女性ホルモンです。女性は出生後から徐々に残存卵胞数を減らしていき、一般的に50歳前後で極少数のみとなり卵胞の発育が停止するため女性ホルモンの分泌がなくなり、閉経に至ります。
閉経前になると今まで分泌されていた女性ホルモンが急激に低下していくため、その変化を身体が感知することで起きるのが更年期症状と考えられます。この更年期の前の時期におこる症状がプレ更年期の症状となります。
――早発卵巣不全とは何ですか?
40歳未満の女性でエストロゲンが低値であり、FSH(卵胞刺激ホルモン)が高値である状況のことをいいます。症状としては更年期症状がみられるため、プレ更年期の症状と混同してしまうことが多いと思います。