――裏垢を作って裸を見せる心理はどういったものなのでしょう？
中村さん「その子に起こっている環境の変化や、家族等の問題から来る不安や孤独感が、原因のひとつだと思います。人生で何も問題がなければ、あえてそういう行動を起こすことはないような気がしますね」
平岡さん
「『私なんてどうでもいい』『どうなったって構わない』と自傷行為をしているのかもしれません。悩んでいるときはどうしても冷静になれなくて、自暴自棄的な行動に出てしまいがちです。でもそれは、
いじめられていたり、暴力を振るわれていたり、無視されていたり、人や社会から大切にされていない経験があっての行動で、そこにある複雑な心理を理解する必要があります」
池田さん「被害者の中には、根底に深い問題を抱えている人もいます。心の叫びであるSOSとしての行動の場合もあります。援交や自撮り画像行為など、表面的な行動だけを見て、判断してはいけないと思います。
『あんなことをやるなんて考えが足りないんじゃない？』と他人がジャッジすることは被害者の二次被害を広げてしまうことになります。そこを社会全体でもっと理解できたらいいですね」
――自画撮り被害に関して、被害者の性別の違いはありますか？
写真はイメージです。
「相談件数としては圧倒的に女の子が多いですね。被害に遭うのも女の子の方が多いと思いますが、男の子の被害もあります。
ただ、男の子は相談しない・しづらいという傾向があるようです」
平岡さん「もちろん、男の子でも性的画像を大人の男女に要求されることもあります。悪ふざけで自分の局部をツイッターの裏垢に載せてしまい、出回ってしまったと相談してきた男の子もいました」
池田さん「
SNSで性的画像や動画が出回ることを、SNSの会社がもっと厳しく取り締まらなければいけないと思います。昔はAVメーカーやJK（女子高生）ビジネスのお店など、目に見える戦う相手がいたわけです。でもいまは、相手が見えない。個人でも性的搾取が簡単に出来てしまう今の時代は、法整備をすることが必須ではないでしょうか」
