「妻も僕も外で恋愛していい」40代仲良し夫婦が“黙認”にいたったワケ
妻の帰宅が遅くなって
妻も味をしめたのか、ときどきタクヤさんの予定などを聞いてくるようになった。残業や出張がなさそうな日なら、彼は理由を聞かずに「その日なら早く帰れるよ」と言うことにしている。
「2年前かな、僕も好きな女性とデートしてみました。楽しかったです。その後、それが恋に発展して……。妻はおそらく気づいているんじゃないかと思うんですが、何も言いません。
妻も誰かと恋愛している雰囲気もあるんですよ。お互いにちょっと嫉妬しながら、でも家庭をうまく回しつつ恋をしている。そんな気配です。もうお互いに若くないし、結婚生活も長くなった。だからこそ、こういうちょっとした冒険をしてもいいんじゃないか。そんな気がしています」
妻は無鉄砲はしないと思います
タクヤさんもまた、無鉄砲はしない。2年前に恋した独身女性とはコロナ禍の昨年夏に、納得しあって別れた。
「40代の恋は、つらい別れも覚悟の上じゃないとできないと改めて思いました。独身の女性から別れたいと言われたら、絶対に引きとめてはいけない。既婚で大人だからこそ、自制しながら、恋心を楽しむしかないですね。
それでも夫婦が束縛しあうより、お互いに外で刺激を受けて家庭に還元するほうがいいと僕は思っています」
妻の恋を詮索(せんさく)する気はないが、もし妻が落ち込むようなことがあれば支えると彼は言う。今の段階では不思議な夫婦関係だろうが、もしかしたら今後はレアケースではなくなるのかもしれない。
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<文/亀山早苗>
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フリーライター。著書に『くまモン力ー人を惹きつける愛と魅力の秘密』がある。男女関係、特に不倫について20年以上取材を続け、『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『人はなぜ不倫をするのか』『復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─』など著書多数。Twitter:@viofatalevio
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