真由子さんの話によると、不倫相手は前に勤めていた会社の先輩だといいます。 　たまたま元同僚と飲もうという話になり、その飲み会に先輩も参加していたそうです。ちなみに先輩は今も独身。真由子さんは働いていた当時先輩に憧れてはいたものの、先輩には彼女がいたため身を引いていたのでした。 「先輩は私が転職後、その頃付き合っていた彼女とも別れていたそうです。そこからは相手はいたりいなかったりらしく、それを聞いた真由子は思わず、『実はあのとき好きでした！』と告白したそうなんです。自分には夫がいるのに、本当にどうしようもないです」 　ため息まじりに話す葉子さん。 　真由子さんの告白は受け入れられ、結局、夫とは「夫婦2人の人生を生きよう」と約束し、裏では憧れの男性との不倫生活を楽しんでいたといいます。 「1年くらい不倫は続いていたと思います。でも真由子と新一、それぞれが心配で、真由子に会った際『たまに会ってときめく相手と、いつまでズルズルした関係を続けるつもりなの？』って、結構強い口調で注意しました。そしたら『わかった……』と真由子は何かを決意。 　てっきり不倫はやめるのかと思っていたら、少しして『しっかりケジメつけたから』と真由子から連絡が。その内容は、新一と離婚したという報告でした」 　びっくりしたという葉子さん。確かにケジメはついているけど、キューピッドとしては複雑です。 「さらに複雑な気持ちになるできごとがありました。そこから1年くらいして、真由子が結婚することになったんです。相手はあの不倫相手の先輩でしたが、なんとデキ婚だったんです。真由子、本当は子供が欲しかったのかなーって……。 　新一とは今もたまに連絡を取りますが、真由子に子供が生まれたことはまだ知らないようです。もし聞かれたら、私はなんて答えたらいいんでしょうか」 「2人とも幸せになってほしい」と思う葉子さんですが、真由子さんの出産を、まだ祝うことはできていないといいます。 【他のエピソードを読む】⇒「実録！私の人生、泣き笑い」の一覧へ ＜文／しおえり真生　イラスト／ただりえこ＞