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野々村真を叩いた人たち、5つの傾向。コロナで“政府批判”はおかしいのか?

「炎上商法」「売名行為」説

 発言した芸能人のイメージも大きいのかもしれない。野々村真さんは、どちらかといえば「いじられキャラ」の立ち位置。そういう立場にいる人間が、テレビで「首相には早く辞めてほしかった」と言っていることを片腹痛(かたはらいた)しと感じた人が多かったとも考えられる。いわゆる「おまえが言うな」的な圧力だ。  中には「売名行為か」とする人さえネットではいたようだ。今さら売名行為をする必要があるとも思えないが、炎上することで話題になろうとしていると思われたのかもしれない。叩こうとする人たちには、どういう発言でも燃料になり得る。

「コロナは風邪だ」系

 コロナは風邪だ、すべては陰謀だとする人たちは少なからずいる。メディアは恐怖を煽りすぎていると非難している人たちも。  野々村さんの発言もその一環だと思われているのだろう。

たった一言で同情がバッシングに変わる怖さ

「菅首相には早く辞めてほしかった」  物は言いようだ。こういう発言でなく、医療従事者の立場をわかった者として、集中治療室にまで入った患者として、医療体制をなんとかしてほしいという切実な訴えだったら、風向きは違っていたのではないだろうか。  早く辞めろという表現ではなく、感染発覚から入院までの不安と恐怖を率直に語って、そのあたりのシステム構築を提案する発言だったら……。  たった一言で、それまでの同情がバッシングに変わる怖さはネット民なら誰もが知る現実だ。叩きたいから叩きやすい人を叩くのか、あるいは何でもいいから他の人のバッシングに乗ってしまうのかはわからないが、一歩引いて冷静に事態を見る目が必要ではないだろうか。 <文/亀山早苗> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
亀山早苗
フリーライター。著書に『くまモン力ー人を惹きつける愛と魅力の秘密』がある。男女関係、特に不倫について20年以上取材を続け、『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『人はなぜ不倫をするのか』『復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─』など著書多数。Twitter:@viofatalevio
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