「このときスマホで記念撮影しまくってたんですけど、翌日見ていたら自分の格好だけ明らかに浮いていたことにこのとき初めて気づいたんです。
それで失敗したかなと一瞬思いましたが、もともと何事も引きずるタイプじゃないので5秒後には『まっ、いっか』で済ましちゃいましたけどね(笑)」
ただし、それで通用しなかったのは祖父母宅への訪問時。プチ同窓会のときよりは露出度をおさえた格好にしていたようですが、ボディラインがハッキリと出てしまう年配の方には刺激的な服装だったようで、祖父からは祖父から「頼むからそんな格好で近所を歩かんでくれ!」と言われてしまいます。
「おばあちゃんからも『そんな色気を振りまくような服を着てはしたない』ってお説教。アメリカじゃこんなの普通だよって反論すると、『ここは日本。あなたは日本人でしょ』とたしなめられ、『その格好がしたいなら二度とウチに来なくていいから』と口にするほど怒っていました。
正直、納得できない部分もあったけど、少なくとも日本に滞在中は同年代の日本の女性のようなひかえめな格好にしておこうって思いました」
それでも住んでいるのは今もアメリカのため、「20歳前後のころに比べれば落ちつきました」と言いますが、現地では相変わらず露出多め。夫にも服装のことで文句を言われたことは一度もないと胸を張って答えます。
「だから、気を使うのはあくまで帰国中だけ。まあ、アメリカではやらない清楚系でコーディネートしたファッションにしたり、普段しない服装を積極的に楽しむようにしています。感覚的にはコスプレに近いですけどね(笑)」
国によってトレンドが違うのは当たり前のことで、その土地に長く住んでいれば自然と影響を受けてしまうのも仕方ありません。
せめてファッションに対してはもう少し寛容であってほしいと思いますけど、日本人には難しいのかもしれませんね。
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<文/トシタカマサ イラスト/まつもとりえこ>
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ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。