ブラジャーを手術後つけられない私が、1万円のブラトップをわざわざ選ぶ理由
『わたし史上最高のおしゃれになる!』『お金をかけずにシックなおしゃれ』などの著書があるファッションブロガー小林直子さんが、愛用しているアイテムをご紹介します。
女同士といえども、会話の中で自分がどんな下着をつけているかということが、話題にのぼることはほとんどありません。
友達、あるいは知り合いがどんな下着をつけているか、知るチャンスが多いのは一緒に旅行したときでしょう。
一緒に日光の金谷ホテルに泊まった友達が、細いのにもかかわらず、矯正下着をつけていて驚いたり、かと思えば、高原で開催された研修会で一緒になった、お姉様方の部屋を訪問したとき、私がこれまで足を踏み入れたことがないようなエリアで売っている、暗めのベージュで、切り替えの多いボディスーツが堂々と部屋に干してあるのを見て、思わず「見えないところに干したほうがよくない?」と言ってみたりと、他人の下着の秘密を知るたびに少なからず驚きと発見があります。
同年代でさえわからないのですから、年が離れた相手となると、もっとわかりません。例えば、私はついこのあいだまで20代の女子とシェアハウスをしていたわけですけれども、そういうことでもなければ、なるほど今の20代はこのような形の下着を身に着けるのだな、ふむふむ、などと感心することもないでしょう。
それ以上にわからないのが私のような者、つまりお腹に縦15センチほどの手術痕がある人がどんな下着を身に着けているか、についてでしょう。
30代のときからあるこの手術痕。これは、いわゆるアパレルブラック企業に勤めていたときの過重労働により具合が悪くなり、病院に行ったところ、「悪性だったら余命3ヶ月」と眼光鋭い外科医にさらっと言われて手術をし、悪性でなかったために今でもあるもの。
これができて以来、この手術痕の近くにアンダーバストのきつめの締め付けがくる普通のブラジャーは苦しくて、一切つけられなくなりました。
それまではヴィクトリアズシークレットの花柄のブラがお気に入りで、海外から通販でいろいろ買っていたのですが、泣く泣くそれらは捨てるはめに。ではどんなものなら大丈夫なのかと、探していってたどり着いたのがブラトップでした。
それからいろいろなブランドのブラトップを買っては試しを繰り返し、勝ち抜き戦を残ったのがハンロ(スイス)のブラトップです。
<※編集部注: HANRO 「Allure Bra Camisole」 75.00ユーロ=日本円で約9,880円(2021/10/30時点のレート)>
どんな下着を着けているか話す機会は少ない
同年代でさえわからないのですから、年が離れた相手となると、もっとわかりません。例えば、私はついこのあいだまで20代の女子とシェアハウスをしていたわけですけれども、そういうことでもなければ、なるほど今の20代はこのような形の下着を身に着けるのだな、ふむふむ、などと感心することもないでしょう。
それ以上にわからないのが私のような者、つまりお腹に縦15センチほどの手術痕がある人がどんな下着を身に着けているか、についてでしょう。





