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母子家庭には「低所得の子育て世帯に対する子育て世帯生活支援特別給付金」など政府の支援も増えているが、「50代以降の中高年女性の貧困は、取り残されたまま」と飯島氏は指摘する。
「’20年11月には幡ヶ谷のバス停で、64歳のホームレス女性が殺害された事件が起こりました。報道では大きく取り上げられましたが、具体的な政策にはいまだ結びついていない。この世代はネットに疎(うと)い人も多く、当事者の声も可視化されにくい。
またシングルマザーが児童扶養手当や単発の仕事でなんとか子育て期を終えても、キャリアを積み重ねていなければ晩年になって本格的な貧困に突入してしまう懸念があります」
週刊SPA!が過去に取材した、貧困に苦しむ女性たちにコンタクトを取ると、彼女たちは“負の連鎖が積み重なった”過酷な現実に沈んでいた――。
<コロナ貧困2>に続く。
【コロナ貧困2】⇒
生活保護は誰のため?発達障害の子を育てるシングルマザーの苦悩<コロナ貧困2>
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【ノンフィクションライター・飯島裕子氏】
東京都出身。専門紙記者として5年間勤務。雑誌編集を経てフリーランスに。近著に『
ルポ コロナ禍で追いつめられる女性たち 深まる孤立と貧困』(光文社)がある
【行政書士・三木ひとみ氏】
行政書士法人「ひとみ綜合法務事務所」所属。リクルート勤務を経て’15年に行政書士に。これまで1万人以上の生活保護申請業務を行ってきた専門家だ
<取材・文/週刊SPA!編集部>