田中圭の父親役が、理想オブ理想だった…。映画『そして、バトンは〜』で見せた演技の凄さ
単純には推し量れない「価値観」が描かれた
「これまでに4回苗字が変わった」主人公の境遇は、それだけだと悲劇的にも聞こえるかもしれない。だが、物語を振り返れば、他人に単純には推し量れない「価値観」があることがわかるだろう。
毒親に良い感情を持っていない人にとっては、「良い人」たちによる善意そのものに居心地が悪くなるかもしれないが、「優しさ」そのもので包み込むような物語、そしてタイトルの『そして、バトンは渡された』の意味が真にわかる瞬間には、確かな感動があった。
ちなみに、劇中では「観覧車のオブジェ」や「カメのぬいぐるみ」など、劇中の2つの家族の物語で共通して登場するアイテムがあるそうだ。特殊な構成のねらいはわかりやすすぎるほどにわかりやすいが、しっかりとした工夫により楽しませてくれることも本作の長所。ぜひ、それも含めて楽しんでほしい。
(C)2021映画「そして、バトンは渡された」製作委員会
<文/ヒナタカ>
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ヒナタカ
WEB媒体「All About ニュース」「ねとらぼ」「CINEMAS+」、紙媒体『月刊総務』などで記事を執筆中の映画ライター。Xアカウント:@HinatakaJeF









