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『最愛』各人物の“最愛”からラストを考察。疑惑の人物は本当に真犯人?

大輝の上司、陸上部の後輩、警察の面々が不穏

大輝の上司で事件の指揮をとっている山尾敦(津田健次郎)が、本性を現してきました。飄々(ひょうひょう)と部下たちを見守る上司という印象だったのですが、出世のために何人もの部下を使い捨ててきたことが明らかに。捜査規範を破ったことで所轄に異動した大輝についても「本部を離れた今が使いどき」と発言。「ネタを引っ張ってこい!」と大輝の後輩刑事・“桑子”(佐久間由衣)に命じました。
豹変っぷりが凄い山尾ですが、前回「真田グループの件で話したいことがある」と、誰かに電話していたのが気になります。ただ上長に報告をしていただけなのか……はたまた、誰か(まさか梓?)と繋がっているのか、一気に注目人物となりました。 そしてもうひとり。前回たったの30秒しかない出演で圧倒的な存在感を見せた、岡山天音演じる刑事・藤井です。大輝の陸上部時代の後輩だった藤井ですが、15年前には梨央のことを慕っているような表情も見受けられました。絶対に何もないわけがない! 15年前の事件に何かしら関与をしているのか、あるいは梨央と両想いだった大輝に何か思うところがあるのかも知れません。残り2回、やっと回ってきた藤井のターンから目が離せません。

すべては“最愛”を守るために…悲鳴しかないラストになるのか

大輝が所轄に異動、梨央も事件に関する嫌疑が晴れたことで、昔のような関係に戻りつつあるふたり。切ない展開が続いたふたりだからこそ、ここ2回のほのぼのしたふたりのシーンは心底嬉しく観ていました。しかし、捜査本部を離れたとはいえ大輝が刑事であることには変わりありません。実際、殺人事件の証拠品と真田の関係性を暴いたのは大輝です。不正問題を抱えている梨央と、対峙しなくてはならない展開も考えられます。 前回の、山尾に命じられた桑子と大輝が食事をするシーンが、筆者としては大のお気に入り。特に「なめんなよ。俺も警察だよ」と言い放った大輝がかっこよすぎて!! 梨央と幸せになって欲しい一方で、大輝の刑事としての一面をもっと見たいという欲求も出てきます。
そして、梨央の弟・優もこのままでは終わらない予感。前回最後の方に「昨日、また記憶飛んでまった」と言ったのです。記憶が飛ぶ病気と闘い続け、ようやく新薬の治験を受け始めた優。殺人容疑が晴れ、加瀬に憧れて弁護士になるという夢を持つまでになった優が、また苦しむ姿はもう見たくありません。でも、15年前の事件も優の記憶が鍵になっていたことから…「また記憶が飛んだ」というのは見逃せない一言でした。
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「仲間が全員無実」のハッピーエンドにはならない
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