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入社10年目なのに「手取り20万円以下」…服もメイク用品もメルカリで買う緩やかな貧困

 国税庁「民間給与実態統計調査」(令和2年)によると、給与所得者の平均給与(年収)は433万円だそう。男女別に見てみると、男性は532万円に対し、女性は293万円となっています。
金欠 生活苦 貧乏

※イメージです(以下、同じ)

今回は、給与の低さに苦しめられているというOLの楓さん(仮名・32歳・都内在住)に話を聞きました。

駅チカ&オートロックのマンションでルームシェア

 東京暮らしで一番お金がかかるのは、家賃ではないでしょうか。楓さんは、都心へのアクセスも良い、人気の地域で暮らしています。 「当時住んでいたマンションは、駅から5分でオートロックのマンションでした。帰宅が遅くなったときでも、犯罪に遭うような不安はありませんでした。しかも、最寄り駅には快速が停まるし、都心にもアクセスが良いので休日も遊びに出るのに便利でした」  楓さんは、住居を選ぶときにどうしても譲れない条件がありました。 「ユニットバスは嫌だったので、風呂トイレ別。コンロもできれば1口以上。新居には3口あるので料理も便利でした」  普通なら家賃10万以上は確実な物件ですが、妹とルームシェアのため住むことができたそうです。

ルームシェア解消。部屋をグレードダウンすることに

鍵「実は、看護師をしている妹は夜勤もあるので、職場から家賃補助が出ていました。そのため、契約時の名義は妹名義。でも妹が結婚することになってルームシェアを解消することになったんです」  楓さん一人の収入で、お気に入りのマンションに住み続けることはできたのでしょうか? 「家賃が約13万で妹の家賃補助が約2万5000円。そして妹が広い部屋を使うため5万5千円負担してくれて、私の負担は5万円。妹が退去すると同時に私も引っ越さなきゃいけなくなりました」  楓さんは、妹がいなくなり生活スタイルが一変したと言います。 「妹は“手に職があるから結婚に興味はない”、“彼氏がいない”と言っていたのに、医師と結婚するらしいんですよね……。お金の心配はないだろうなと思うと正直羨ましいです」  楓さんが住んでいたのは、住みたい街ランキングにも登場する人気地域。同じ地域で安い家賃の部屋を探してみましたが、築年数が古い家が多かったため、家賃はそこまで下げなかったそうです。楓さんは「結局、家賃が7万6千円になりました。それでもユニットバスで、オートロック無しなんですよね…」と不満を漏らします。
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正社員でも手取り20万以下
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