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飲む中絶薬で“自分で中絶”できる国も。日本ではなぜダメなのか

「重い月経ぐらいの感じ」

 また、この方法は単に感染を防ぐだけではなく、女性自身の自分のからだに対する信頼や自信を高めるとも言われています。産婦人科に足を運ばなくていいことも、特に若い女性にとっては魅力です。 「自宅で中絶して赤ちゃんが出てくるの?」と心配する人もいますが、この方式が取られるのは妊娠のごく初期だけなので、まだとても小さくほとんど人間の形もしていない段階です。海外でも、「重い月経のような血の塊が出てきただけだったのでほっとした」といった感想がよく聞かれます。 女性と窓 また、WHOによれば中絶薬の管理と処方は、補助看護師(日本における准看護師レベル?)でも医師と変わらないほど安全かつ確実に行えるほど簡単なそうです。  今回、日本に導入される中絶薬(ミフェプリストンとミソプロストールの2つの薬を組み合わせたコンビ薬)は、WHOの必須医薬品中核リスト入りしていると前回述べましたが、この中核リストに入る薬は安全性と効果が抜群に優れているばかりか、管理が簡単で、低価格なので広く普及させることができるという条件もクリアしているのです。

病院の都合で「10万円」にしたら意味がない

 WHOの文書によれば、この中絶薬の卸値は730円程度です。そこにいろいろな管理費を加えることで「手術同様に10万円」(※)にしてしまっては、中絶を受けられずに公衆トイレで産み落とすような事件が繰り返される恐れがあります。昨年4月に東大の教授が言ったように、「病院経営のために従来の手術と同等の値段にする」のでは、高額の中絶にアクセスできない女性たちを救えないことになります。 ※日本産婦人科医会の木下勝之会長が、2021年12月22日、NHKの取材に対して「10万円程度に設定するのが望ましい」と発言した。
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指定医師という古い制度
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