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菅田将暉が売れっ子なのに結婚後“休み”をとった理由とは

菅田将暉は人間によってリズムが違うことを知っている

筆者は以前、菅田将暉について「漫画と実写の誤差を見極める正確な物差しを持っている」と書いたことがある。『アクチュール』13年9月号の筆者のルポ連載「冒険者たち」で菅田の発言を元にしたものだ。 「青山さんらしいなと思ったのは『おまえの芝居はまだ4分の1拍子だ』というものです。 『音楽はもっと大変だ。16分の1拍子もやる。だから、おまえはトントントントンのトンの中をさらに4分の1に分けて芝居を考えていかないといけないんだよ。人間の人生を表現するためには自分の中のものさしのメモリを増やしていかなくてはならない。明日からはミリ単位で芝居をつけるからな』と言われたのです。それはすごく響きました(後略)」 『共喰い』 菅田将暉 青山真治監督「青山さん」とは菅田が主演した映画『共喰い』(13年)の青山真治監督である。「人間の人生を表現するためには自分の中のものさしのメモリを増やしていかなくてはならない」という青山監督の言葉がしびれる。 菅田将暉が様々な役ができるのは、人間によってリズムが違うことを理解しているからではないかと思う。確かに『ミステリ』の整と「鎌倉殿」の義経のリズムはかなり違う。 ざっくり例えれば、整がゆったりとなだらかなワルツとしたら義経は速く激しく波打ったロック。あくまで差を表しただけなので、ジャンル自体に深い意味はない。リズムはテンポと混同してしまいがちなもので、それをここで明確にするのも趣旨とは違うのであくまでざっくりである。あしからず。 人間はそれぞれ固有のリズムがある。菅田将暉はその真髄を演技、あるいは日常生活を通して知り得たからこそ、ふいに休みをとるという自分らしい選択ができたのではないだろうか。リフレッシュしてまた魅力的な人物を演じてほしい。 <文/木俣冬>
木俣 冬
フリーライター。ドラマ、映画、演劇などエンタメ作品に関するルポルタージュ、インタビュー、レビューなどを執筆。ノベライズも手がける。『みんなの朝ドラ』など著書多数、蜷川幸雄『身体的物語論』の企画構成など。Twitter:@kamitonami
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