そして、葬式の当日。親友を喪った寂しさで葬式の間中もずっと泣いていた智子さん。

「思っていたより多くの方が参列していました。本当にM子は色んな人から愛されていたんだな~と改めて思い知らされました」
智子さんは、お兄さんの勧めで火葬場まで同行させてもらうことになっていました。
なんと、そこで智子さんは他のご家族の火葬場行きマイクロバスに乗ってしまうという失態を犯してしまったのです。
「大きな葬儀会場で、何台もずらーっとマイクロバスが並んでいたんです。
自分でも間違っちゃいけないと気を付けていたはずなのですが、あまり眠れていなかったのと、親友を失ったショックでぼーっとして確認を怠ってしまいました」
智子さんが自らの失態に気が付いたのは火葬場に到着してからのことです。
「私が知っている家族の顔が見えなかったのですが、それは車に同乗していったのかなと思っていました。だから気が付くのが遅れてしまったのです」
案内プレートを見ても、M子さんの名前がどこにもありません。真っ青になりながら案内係の人に尋ねると、ようやく違う火葬場に来てしまったことに気が付きます。急いでタクシーを呼んでもらい、M子さんのいる火葬場に向かうものの、見送りには間に合いませんでした。