わかりやすいように、パンの種類ごとに多くの人がやってしまいがちな失敗例と正解を4ケース紹介していただきました。
1.「密封状態」でレンジで温める

袋の封を閉じたままレンジで温めるのはNG!
最初の工程である「レンジ」で失敗してしまうケースがもっとも多いそうです。それは、冷凍をしていた密封状態のままレンジ加熱をしてしまうこと。この状況だと、パンの水分が蒸発して袋の中に閉じ込められ、パンの外皮に水分が移ることで、食感が失われてしまいます。
袋に入れたまま、封を広めに開けた状態でレンジ加熱し、冷たさがなくなればOK。大きいパンの場合はここでカットして、トースターの工程に移りましょう。なお、食パンと菓子パンはレンジNG。食パンはそのままトースターへ、菓子パンは自然解凍することを覚えておきましょう。

蒸発した水分がパンの外皮に移らないよう、袋の口は広く開けること
2.クロワッサンを、アルミホイルなしでトースターで温める

冷凍クロワッサンもおいしく温められます
クロワッサンなどデニッシュ系のパンの特徴は生地に砂糖を多く使用していることです。砂糖が多いため、トースターを使用した際、すぐに焦げてしまいます。
対策としては、アルミホイルを使用すると、焦げを避けられます。封を開けた袋の中にいれたまま、電子レンジで約30秒〜1分加熱。パンが少し柔らかくなったらアルミホイルでパンの上下を覆い、トースターで約1~2分ほど温めて完成です。

トースターの熱が直接当たらないように、上下にアルミホイルをセットする
3.具材入り総菜を、中の具材が冷たい状態のままトースターで温める

パン生地と中身をどちらも温めるには?
カレーパンなどの「中に具材が詰まっているタイプの総菜パン」の場合、中の具材が冷たい状態でトースターだけで温めると、中の具材が保冷の働きをするために温まりにくく、そのままトースターにかけてしまうことで外は焦げて中は冷たい状態なってしまいます。
正解は、
レンジ→半分にカット→トーストの工程。封を開けた袋の中に入れたまま、電子レンジで約30秒〜1分加熱。パンが少し柔らかくなったら半分にカットし、アルミホイルでパンの上下を覆い、トースターで約1~2分ほど温めて完成。半分にカットした際に、まだ中が冷たい場合には10秒ずつ追いレンジをしましょう。
今回のテクニックのうち、食パン、クロワッサン、菓子パンを覚えておくだけで、今後の冷凍パンライフが豊かになること間違いありませんから、ぜひ活用してみてくださいね!
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<文・撮影・取材/食文化研究家 スギアカツキ>