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えっ…できる女上司のトンデモ営業術にドン引き「相手の弱みを握るの」

先輩と夫の出会いも、もしかして…

 朋美先輩の好業績のからくりを目の当たりにした莉子さんは、その後の料理もろくに手につかぬままただ呆然としていたそうです。
先輩と夫の出会いも、もしかして…

写真はイメージです。(以下同じ)

 自分には会得できそうにない技であるし、そもそもそれは決してしてはいけないことだと考えつつ、莉子さんはその日の食事を終え朋美先輩と別れました。 「帰路の電車の中でふと朋美先輩の旦那さんを思い出して、変な憶測をしてしまいました。朋美先輩は4年前に得意先のイケメンエンジニアと結婚したんですけど、もしかして彼ともいつものように“営業活動”していた時にたまたま巡り合って、好条件だったから手を打ったのかなぁ、って。それにもし不倫がバレて困るのは朋美先輩も同じはずなのに…」  そう話す莉子さんの顔はどこか暗いものでした。

これってアウトでしょ、距離を置くことに

 あの一件以降、朋美先輩が頼もしい先輩で会社にとっても有能な人材とは分かっているものの、莉子さんはその営業手段について腑(ふ)に落ちずにいました。 先輩の手法へのぬぐい切れぬモヤモヤ「だって、そういう関係を持って売り上げを上げるなんて、これって最早、不倫とかじゃなくって枕営業じゃないですか。どれだけ売り上げに貢献したとしてもアウトだと思います、正直言うと……」  莉子さんはそれ以来、あまり朋美先輩との関わりを持たなくなったそうです。今では莉子さんは転職し、その後の朋美先輩の近況は知らないといいます。 「朋美先輩は、たぶんがむしゃらに営業成績を上げようとしていたんだと思います。決してそのやり方を肯定はできないけど、今思えばなんだか少し可哀想に思います。旦那さんとは仲良くやっていて欲しいですね」  莉子さんはまるで遠い昔のことのように、ぽつりと語ってくれました。 ―シリーズ「不倫の言い訳」― 【他のエピソードを読む】⇒「実録!私の人生、泣き笑い」の一覧へ 【あなたの体験談を募集しています!】⇒心がほっこりした「ちょっといい話」、ありえない!「びっくりした話」「ムカついた話」、人生最悪の恋愛を募集中!(採用時に謝礼あり)ご応募はここをクリック <文/大杉沙樹>
大杉沙樹
わんぱく2児の母親というお仕事と、ライターを掛け持ちするアラフォー女子。昨今の情勢でアジアに単身赴任中の夫は帰国できず。家族団欒夢見てがんばってます。
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