
洗濯機が止まったあとも肝心。つい、洗った衣類を洗濯槽に放置してしまう人もいますが、できる限り「すぐに干す」のが大切だといいます。
「洗濯機内は湿度が高く温度が上がりやすい密閉された空間であるため、放置しておくと、空気中の雑菌がふたたび付着して繁殖してしまう場合もあります。そのため、シンプルながら洗濯機が止まったらすぐに洗濯カゴへ取り出して、すぐに干すのが理想です。
また、洗濯槽も雑菌の温床になってしまいますので、市販の洗濯槽クリーナーを使い、梅雨入り前に掃除しておくのがいいです。シーズン中は、洗濯機のフィルターも適度に掃除しましょう。さらに、洗濯の後の洗濯機のケアも重要です。ケアといっても簡単です。洗剤を入れる洗剤ポケットや、洗濯機の蓋を開けっぱなしにしておくと、洗濯機自体に付いた水分が乾きやすくなるので、臭いを抑えやすくなります。こまめなケアが、梅雨どきの悩みから解放されるための第一歩です」
梅雨どきは、洗濯物を干す場所にも頭を悩ませます。自宅の中で干すなら、どこがベストなのか。神崎さんは「リビング」を提唱します。
「リビングは住宅の中でもっとも人の流れが多い場所である場合が多く、空気も循環しやすいように設計されているのでおすすめです。また、空間が広いため、洗濯物を干すスペースを確保しやすいのもメリットです。
また、梅雨どきに浴室を使って洗濯物を干したい人もいるかもしれませんが、その場合は、浴室の換気扇に『温風乾燥』の機能があれば利用する価値アリです。浴室のような水まわりはそもそも湿度が高い場所なので、梅雨どきですと通常の換気機能では、洗濯物を乾かすために充分な環境を整えられない場合があります」
部屋干しでは、室内の湿度が上がってしまうのも悩み。洗濯物を乾かしやすく、家族も過ごしやすい環境を整えるなら「エアコン」を使うのがおすすめだといいます。
「昨今は気密性の高い住宅も多いため、湿気がこもってしまうケースもあります。その状況を解消するために活用してほしいのがエアコンの『冷房』です。エアコンの風によって空気が効率的に循環するようになり、なおかつ、湿度も下げてくれるので洗濯物を乾かしやすくなります。また、より早く乾かしたいのであれば、エアコンとサーキュレーターの組み合わせがベストです。エアコンの風量を最大にして、衣類の下から風が当たるようにサーキュレーターを設置するのがおすすめです」
ただでさえジメジメムシムシしていて、イラッとしてしまう梅雨どき。せめて洗濯だけでも、ストレスを抑えたいですよね。今回のアドバイスを元に、快適に過ごしましょう。
<取材・文/カネコシュウヘイ>
【神崎健輔】
洗濯ハカセ。AllAbout「洗濯」ガイド。幼少時より実家のクリーニング店を手伝い、クリーニング師の資格を取得。現在は洗濯のプロ「洗濯ハカセ」を名乗りメディアでも活躍。日々、家庭での洗濯が上手になる方法などをブログで発信している。
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@curasutas