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『学校へ行こう!』名物コギャルが、“元ギャル向け”ブランドを立ち上げていた。本人を取材

 ギャルの全盛期といわれる1990年代。テレビや雑誌などでこんがりと焼けた肌に派手なメイク、髪型、ミニスカートを纏う10代~20代の女性たちを見たことのある人も多いことでしょう。
藍原沙織さん

藍原沙織さん

 しかし、インターネットの普及と同時にファッション雑誌が次々と休刊。時代の流れと共にギャルが絶滅危惧種になっていくなか、今年7月に元ギャルによる元ギャルのためのブランド「KALEKALE(カレカレ)」が誕生しました。  ブランドマネージャーは、当時人気を集めるV6のテレビ番組『学校へ行こう!』の名物コーナー「東京ラブストーリー」に出演していたコギャルのサオリこと藍原沙織さん(41歳)。ギャル全盛期を生き抜いた藍原さんは、ギャルを卒業した現在、何をしているのでしょうか。ギャル時代の話やブランドについて聞いてみました。 【インタビュー後半】⇒『学校へ行こう!』出演・名物コギャルの今「元ギャルにもファッションを楽しんでほしい」

『学校へ行こう!』出演のきっかけはスカウト

ギャル時代の藍原沙織さん(左)

ギャル時代の藍原沙織さん(左)

――『学校へ行こう!』では、コギャルの名物コンビとしてミホさんと一緒に出演されていましたが、きっかけは何ですか?  同じ学校に通っていたミホと、渋谷の日焼けサロンに向かう途中でスカウトしてもらいました。鈴木その子がガングロギャルを美白ギャルに変身させる企画だって聞いて「出たい出たい!」と言って、好奇心でオーディションを受けてみたんです。  最終的に違うクイズコーナーの「コギャル最終戦争」に出演することとなり、そこから男女5人でラブストーリーが展開するコーナー「東京ラブストーリー」のメンバーに選ばれました。私たちが高校を卒業してからもコーナーは続いていたので、7年ほど番組にはお世話になりました。 ――高校卒業後はどのようなキャリアを歩んでいたのでしょうか?  当時高校1年生で、学校生活以外は地元の埼玉から渋谷や池袋にくりだして、ギャル仲間と遊ぶ生活を送っていました。高校卒業後は服飾の専門学校に通い、社会人になってからはSPINNSなどのブランドを取り扱うアパレル会社で働いていました。バイヤーや企画のお仕事で韓国へ1年ほど滞在したこともあります。日本に帰国し、今年7月にヴィンテージショップブランド「KALEKALE」をオープンしました。  ブランドではマネージャーを担当しています。ブランドの構築、仕入れ、撮影など、ほとんどの業務は私1人で担当しているので、ゆっくり進めているところです。

時代や場所とともに変化するギャル

藍原さん――藍原さんがギャルになったきっかけについて教えてください。  ギャルになったのは中学2~3年生の頃でした。私が小学生だった30年ほど前にギャルが出始め、ルーズソックスや当時の女子高生を知りました。テレビでは、90年代に流行したディスコ、ジュリアナ東京が取り上げられていて、派手な世界に憧れを抱いていたんだと思います。  自分が成長すると同時に、世の中でもギャルが確立されていき『egg』などのギャル雑誌が創刊されるようになりました。当時私が過ごしていた時代は、ギャルの全盛期だったこともあり、身の回りで触れていくうちにその世界に入っていきました。 ――ギャルと聞くとなんとなく派手なイメージがあるのですが、そのなかでもタイプがあったりするのでしょうか?  服装やメイクにも違いがあり、私の頃は主に3種類ありました。定番だったのは、浜崎あゆみのような色気がある「白ギャル」で、金髪のショートヘアに薄いカラコン、デコレーションネイルが流行っていました。2つ目は「ネオギャル」と呼ばれる海外セレブ風ファッションが特徴的なギャルです。今でいう港区女子のイメージに近いかもしれません。  最後に、ストリート系やカジュアルファッションを好むBガール系ギャルです。『SHOOP』というブランドの洋服が人気で、口紅で口をくっきり型取り、3、4枚のつけまつ毛を重ねて付け、はっきりとしたメイクをします。アメリカのミュージックビデオに出てくるような見た目が特徴です。 ――ヤマンバギャルは別枠なのでしょうか?  ヤマンバの登場は1998年頃なので、私よりも少し下の世代のギャルに多く見られました。多くの人がイメージするような焼けた肌、白系の口紅、厚底ブーツ、パンダのような目元のメイクをしている人たちですね。  ギャルは、エリアや時代によって系統が異なります。渋谷がギャルの聖地とされていましたが、原宿に行くと『Xgirl』や『キャンディーストリッパー』などのブランドが人気で、いわゆる雑誌『Zipper』のような個性派が多い印象でした。
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令和ギャルとの共通点も
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