のん・29歳、“女性であること”の縛りを感じた瞬間。性別関係なく演じたい役は
さかなクンをモデルとした主人公を、のんさんが演じることでも発表当初から注目を集めていた映画『さかなのこ』が全国公開となり、好意を持って受け止められています。主人公の“ミー坊”を演じたのんさんにインタビュー。
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ミー坊とのんさんの共通点や、吸収したいことのほか、のんさん自身が「女性であること」の縛りを感じた瞬間を聞きました。
――ミー坊は、のんさん自身と重なる気がします。
のんさん(以下、のん)「そうですね。好きなことにまっすぐ突き進むエネルギーや、自分がうまく行っていないときでも『お魚しかないんだ!』と信じ切っているところにすごく共感しました」
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――ミー坊が周囲を変えてもいますが、好きなことに突き進む上で、ミー坊のまっすぐさはもちろん、周りの人々の温かさも印象に残ります。のんさんも、周囲の支えを感じることはありますか?
のん「私は誉められたいタイプなので、誉めてくれる人とか自分の才能を面白いと思ってくれる人に話を聞いたり、アドバイスをしてもらったり、そういう人の傍にいくようにしています」
――そうした相手をのんさんは感知できるのでしょうか。
のん「感知できます! それに私のお母さんも、ミー坊のお母さんとまではいかないですけど、テストの点数がいいよりも、『楽しかったらそれでいい』という考えなので、勉強とかでうるさく言われたことはありませんでした。女優になりたい、上京したいとなったときにも、最終的に送り出してくれました」
――ミー坊から吸収したい部分はありますか?
のん「知識欲です。私は本当に演技が好きで、オーディションに受かっていないときでも『自分はいい役者になるんだ!』と信じていました。でも、いろんな表現を盗もうという気はあるんだけど、知識を蓄えたいという欲はあまりないんです。だからミー坊みたいに、好きなことに関しての勉強をしたいと思いました。学術的に知っていくというアンテナに憧れますね」
――ハリウッドの演技論などにも興味はありますか?
のん「すごくシステマチックですよね。色んな流派があるし、ハリウッドの役者さんはいくつも勉強していますよね。かなり前にアクティングコーチをしているアーロン・スパイザーさんが日本に来たときに、ワークショップをやっていて参加したんです。役を演じる前提としてノートを書くんです。その役柄の人生の目的とか、そのオブジェクティブを遂行する為のシーン・オブジェクティブ、その人のオブジェクティブの障害になっているもの、その人のペインを書き出していきます。そうしたところは、取り入れています。その上で、現場では五感を動かす演技に集中するんです」
自分の才能を面白いと思ってくれる人の傍に行く
ハリウッドの演技メソッドも取り入れ中
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