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恋人探しバスツアーのはずが「地獄かよ…」。ズンドコ太鼓が鳴り響く苦行の1日

最後はお土産店の売り込みにゲンナリ

ガチガチに組まれたバスツアーとはいえ、フリータイムなどはないのでしょうか。梨沙子さんに質問すると、「あったにはあったけど…」とここでも暗い顔に。 「食事が終わると、移動時間まではフリータイムでした。お店の隣にはお土産売り場があり、そこでブラブラ会話しながら男女で親睦を深めるという流れになっていました」 これなら自然と仲も深まりそうはないですか! 思わずそう思った筆者を、梨沙子さんは強く否定します。 「このフリータイムがまた曲者(くせもの)で、男性からのアプローチタイムではなく、お店からの売り込みタイムでした」 一体どういうことか聞くと、突然甲冑(かっちゅう)を着たベテラン風の男性スタッフが現れ、X県の歴史を語りながらお土産をせっせと売り込み始めたといいます。 婚活バスツアー「『この土地ではあーだこーだ、蕎麦の歴史とはこうでこうで~』と、とても饒舌(じょうぜつ)におじさんが語るんです(笑)。『そんなオイシイ蕎麦を自宅で食べるならこれがいいですよ!』と商品を手に取り説明すれば、暇な男女が聞き入りますから、何人かにロックオンして売り込みがスタートしていました」 気の弱そうな男性が数箱、このタイミングでお土産を買っていたといいます。聞けば聞くほど、一般的な団体ツアー方式でそのまま組まれた婚活バスツアーのようですが、梨沙子さんと友人は途中からいい感じのチャンスをあきらめ、「色気より食い気」に走ったといいます。 しかし、それがまた梨沙子さんに最後の悲劇を呼び込みます。

酒蔵でハッスル、待っていたのは…

「私と友人は、いい出会いもないなら食い気に走ろうと決め、次の酒蔵で試飲をしまくりました。2人で盛り上がる姿におそらく男性はドン引きしていたと思いますが、もう会うこともない人たちですから関係ありません。そうして酔っぱらいながら帰りのバスに乗り込んだのですが…恥ずかしくもまた車酔いしました。普段乗り物酔いはしない方ですが、完全に飲みすぎですね」 最後のお見合い回転寿司はほぼ記憶がないという梨沙子さん。今回の失敗から、「途中退出できない婚活イベントと1日がかりの婚活イベントは参加しないこと」と心に決めたそうです。 ―シリーズ「秋のトホホ」― 【他のエピソードを読む】⇒「実録!私の人生、泣き笑い」の一覧へ 【あなたの体験談を募集しています!】⇒心がほっこりした「ちょっといい話」、ありえない!「びっくりした話」「ムカついた話」、人生最悪の恋愛を募集中!(採用時に謝礼あり)ご応募はここをクリック <文/しおえり真生 イラスト/カツオ>
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